「本当に必要なものを必要な方に届けるには
相手にとって不要なものをわかっていないと言えないなと改めて思わされました。」
先日、スタッフと談笑していた時にスタッフが話してくれました。
靴を新調したので大事に履きたいからと、事前のケアのため修理屋に持ち込んだそうです。
(以前、靴を購入した時にそのままガシガシ履いてしまったため、修理のため手痛い出費をしてしまったのだとか)
靴修理屋の店主はスタッフの要望をひとしきり聞いた後
「この靴はやる必要ないと思いますよ」とスタッフに伝えたのだそう。
思ってもみなかった回答に、スタッフは念のためもう一度説明すると、やっぱりいらないと思いますよという回答。
理由を尋ねると、以前手痛い思いをした時と靴底の種類が全く違うという旨を丁寧に話してくれたそうです。
また、事前に対策を取った方が良いものとそうでないものについても併せて教えてくれたのだとか。
説明を聞きながらスタッフは”何かあったら、またここにお願いしよう”と心に決めたのだそうです。
この結果に至った要因は、”提案(正論)と共感の両立”にあるように思います。
・いらないものはいらないという、その道のプロとしての提案をした
・それでも必要だと思うならという、お客側の意向も汲もうと選択肢を示した(もともと対策を取りたい、ということで来店してるため)
「もし店主が目先の利益だけを追求していたら
お客は何も知りませんし、黙って修理に応じたかもしれません。
ですが、その店主はお客がいつも快適な靴を履ける事を重要命題に据えていたのだと思います。
プロとしての使命感が潔さを生み、それを価値と感じたのだと思います。」
スタッフはそのように話してくれました。
価値を作ろうと躍起になるのではなく
使命感とそれを全うするための潔い言動が結果的に価値となる。
そんな仕事をスタッフにもさせてあげられるような
環境や商品を作っていこうと気が引き締まりました!
日々精進!
人事コンサルタント
金森 秀晃