先日、弊社のスタッフがこんな話をしてくれました。
コンサルを終え、帰社する道中で商店街の中を通ったそうです。
ちょうど時間帯も夕方ということも相まって、
威勢のいい声がそこかしこから飛び交っていました。
ある八百屋さんの近くを通っている時、
スタッフは違和感を覚えたそうです。
これまでだったら
「甘くて美味しいみかんが入ってるよ」
「●●産の大根、柔らかくて今日は特にオススメだよ!」
というように、お店の商品のいい所をアピールするような呼び込みが大半でした。
一方その八百屋さんは
「ちょっと酸味が強いからみかんはやめたほうがいいよ」
「今日の大根は、大きいけど実がスカスカしてるかもよ」
というように、おすすめしない商品を自己申告するかのような呼び込みをしていたのだそうです。
これを聞いたスタッフは内心”こんなことを行ったら、
お客さんが遠のいたり、売れ残ってしまうんじゃ”とモヤモヤしたそうです。
ですがよくよく考えてみると、これはこれでお客様にとっての価値を作っているのだと気付いたのだとか。
それは”ダメなものを伝えることで、いいものが引き立つ”ということです。
おすすめしないことを伝えることで、逆におすすめされたものの価値を高めることができるんですね。
スタッフは
「八百屋の店主が意図してやっていたのかは定かではありませんが、お客様にとってより良いものをという精神が言葉になって現れたものなのかなと解釈してます。」と話してくれました。
つい自分にとってメリットがあるように伝えてしまいがちですが、
まずは相手のメリットがあるから結果的に自分にも戻ってくる。
そんな真理をこの出来事から学ばせていただきました!
人事コンサルタント
金森 秀晃