人間は生物の中で唯一、失敗を恐れるという概念があるそうです。
そうなる理由の一つとして「頭が悪いと思われたくない」
というのがあるとされています。
実際頭が良いことは世の中においては有利ですし、
組織ではそのような人を求めている側面もあると思います。
では、頭がいいとは一体どういうことなのでしょうか?
世間では学歴、資格、職業など様々な属性によって頭のよさを測られています。
先日、とある医療法人の理事長様とお話させていただいた際に、
その方は「一般的にはどう判断するかは自由だと思うけど、
社会人としての頭の良さは、勉強ができるかどうかのそれではなく
知性があるかどうかだと思う。」と仰っていました。
その理由を頭の良さを見極めるための着眼点を
エピソードとともに話してくださったのですが、
大きくまとめると、下記の3つになります。
⓵異なる意見に対する態度
知的な人は異なる意見を尊重する。
そうでない人は異なる意見を「自分への攻撃」とみなす。
②人に物を教えるときの態度
知的な人は、教えるためには自分に「教える力」がなくてはいけない、と思っている。
そうでない人は、教えるためには相手に「理解する力」がなくてはいけない、と思っている。
③人を批判するときの態度
知的な人は、「相手の持っている知恵を高めるための批判」をする。
そうでない人は、「相手の持っている知恵を貶めるための批判」をする。
知性がある、というのは頭脳が明晰であるかどうか、というのではなく
自分の価値観とそぐわないコトが生じたとき
自分の未熟さを感じたとき
自分のスピードと相手のスピードが異なり、かみ合わないとき
など、つい相手のせいにしたり、相手を変えようとしてしまいがちな時に、
自分自身の弱さとどれだけ対峙できるかということのように思います。
大変な忍耐と冷静さを必要とするものなのだと感じました。
人事コンサルタント
金森 秀晃