一度「やる」と宣言したものは、最後まで責任を持ってやり遂げたい。
「誰かのために」という思いが強い医療・介護業界の皆さんは、こうおっしゃる方がとても多いように思います。
プロとしての「責任感」
コンサルタント・講師として携わらせていただいていても、やはり頭が下がります。
先日、とある医療法人さまのコンサルティングに携わった際、「責任感」について改めて気づかされたことがありました。
その法人様では、みなさん真面目に職務を全うしようとするあまり、
「できない」とか「遅れる」と言ったリスクを共有できず、後手に回ってしまうということが度々起こっていたそうなのです。
事務局長様は「みんな責任感が強いのはいいことなんだけど、それだけでは責任は果たせないんだよね」と仰っていました。
よくよくお話を伺って感じたのは
「責任感」には2種類あるということです。
ひとつは「最後までやり抜く」という責任感 です。
コチラは「そりゃそうでしょ!」とツッコミをいただくかもしれませんが 笑
社会人として、そしてそれそれの仕事のプロとしての基盤になると思います。
そしてふたつめは・・・
「できない」という責任感 です。
え?????!( ゚Д゚)!
「できない」って言ったら仕事放棄で無責任じゃないか!
そうお感じになる方も多いかもしれませんね。
特に日本人は真面目な方が多く、「できない」ということに心理的な抵抗を感じやすいのではないでしょうか。(かくいう僕も生粋の日本人ですので、抵抗があったりします(^^ゞ)
ココでお伝えしている「できない」というのは、
このままいくと、本来の目的達成、目標達成が叶わなくなるかもしれないというリスクを、上司や仲間に共有することをいいます。
(これって勇気がいるけど、目的を達成したい上司からしたら、黙っていられるより早めに教えてもらえたほうが助かりますよね。)
このふたつの責任感を持ち合わて案件を請け負うことが、理想的な責任感といえるのではないでしょうか。(もちろん、最初は“できる”ようにベストを尽くすこと前提で^^)
もし、上長の方で部下が何か悶々と仕事をしているな・・・
最近精彩を欠いてる感じがするな、というのがありましたら、
「できない、というのも責任を果たしてるってことだぞ」
なんて声をかけてみてはいかがでしょうか。
人事コンサルタント
金森秀晃
完成を見せなくてもいい、という発想があるとより、この責任を果たしやすいかもしれませんね。