「営業職なのですが、部下が、何度理由を説明しても商材の勉強を全くしてきません。
”お客様からしたらお勧めしてくる商材のことよく知らない人に売られたくないでしょ?
営業マンとして最低限のマナーみたいなもんだよ”と説明しても
全くやってくる気配がなく、しまいにはうざそうな顔をされ(笑)
私もだんだん言うのも面倒くさくなってきました。
今は若いからなんとかなってますが、
このままでは何の仕事するにしても自分が困ると思うのですが、
どうしたら理解してもらえるのでしょうか。」
先日、若手の新人指導をなさっている方から研修中にいただいたご質問です。
確かに相手のことを思って何度も言っているのに改善されなかったり、
うざそうな顔までされたら、「もういいや」となってしまいそうですが、
このように諦めずに質問をしていただき、とても優しい方だなと思いました。
実はこのご質問には1つ明確な答えがありまして、
それは…
理解を求めない
ということです。
「答えになってないじゃないか」と思われる方もいると思うので
少しご説明をさせていただきますと、
求める行動を取ってくれさえすれば、
理解してもらわなくてもよい
ということです。
例えば、あなたと部下が道を歩いていて、左右の分岐に差し掛かったとします。
あなたは右にいけば1つ坂を登った先にエスカレーターがあるので3分で目的地につくことを知っています。
ですが部下はそれを知らないので「目の前の坂を登るのが嫌だから」と左の15分かけてずっと坂を登る道を選ぼうとします。
「右にはこの坂登るとすぐエスカレーターあるから大丈夫だよ」
と言っても部下は信用せず、「坂嫌だし左にいきましょうよ」と言ってきます。
このとき、いくら右側がいいことを説明をしても
わかってもらえないとしたらあなたはどうしますか?
でもわかってもらえなくても右を選んでもらう手段は実はごまんとあるのです。
例えば、部下が大のパン好きだったら
「右の坂の上に有名なパン屋さんがあるんだよ」
といえば、右の坂の上にエスカレーターがあるかどうかを信用させたり
理解させる必要は特にないかもしれないですよね。
これは極端な例ですが、もし部下に何か行動をとらせたいというものがあれば
過度に理解を求めて動かそうとせずに(理解して動いてくれる人はそれでもいい)
相手が主体的に動いてしまうような仕掛けを考えてみるのがお勧めです。
そのためには相手のことをよく知らないといけませんよね(^^)
部下の育成やマネジメントで苦戦している方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、参考になさってみてください!
人事コンサルタント
金森秀晃