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「人事評価制度不要論」について考える

「人事評価制度不要論」について考える

「人が人を評価するなんて無理だからいっそのことなくした方がいい」
「誰も納得してない制度ならやらないほうがいい」
「結局形骸化してしまうからやらないほうがいい」

色々な病院、介護施設のご担当者様とお話していると、
こんな意見を伺うことがよくあります。

確かにおっしゃるとおりだと思うこともあるのですが、
やはり私は「絶対に必要である」と言い切りたいと思います。

それはなぜか?

理由は、効率化や自己責任の大波が訪れる中で、
この仕組みが”唯一”
「緊急性のないコミュニケーション」を図れる場だと思うからです。

人事評価制度は本来、評価そのものが目的ではなく
組織から求める行動や姿勢についてのメッセージを発信し、
職員と合意形成を取る仕組みだと考えています。

どう頑張ればどのような報酬がもらえるのか、
何ができるようになると評価されるのか、
という組織からのメッセージを示し、
その上で個人がどのようなキャリアを目指したいのか
どんなふうに働いていきたいのかの意見を聞く、
いわば、「期待交換」の場です。

主観で上司ができるできないや頑張っている頑張っていないを評価し、
誰も納得していないような人事評価であれば
確かにやらないほうがよいでしょう。

ですが、そうした本来の目的を失った評価制度が巷に溢れているからといって
評価制度そのものが不要だというのは少々乱暴だと思います。

目的を見誤らず、
それに則した構造と運用を追求する過程で
経営側と職員側にコミュニケーションが生まれ、
信頼関係が育まれていくもの。

その機会を逸するのはあまりにもったいないかもしれませんよね。

「人事評価制度っていらないんじゃない?」

そんな風に思った方の参考になれば幸いです!

人事コンサルタント
金森秀晃

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