みなさんはリファレンスチェックという言葉をご存知ですか?
直訳すると「身元照会」ということになりますが、
要は、応募者の前職での実績や勤務状況に偽りがないか、
前職の人に確認をする調査のことです。
外資系企業ではよく見られる手法でしたが
最近は日系の企業でも導入されることが増えてきました。
リファレンスチェックは
もちろん本人の同意を得てから行わないといけないものですが
とりわけ採用する企業側にとってはミスマッチを防ぐ上で
非常に効果的な選考過程になりえます。
今後は日本の企業でもリファレンスチェックを
取り入れるところも増えてくると思いますから
応募する側もリファレンスチェックがあることを前提とした
備えが必要になると言えるでしょう。
いつか転職したいと思ったときに
ともに働いてきた方々から
「誠実で仕事ができる人だった」
「あの人を雇うべきだ」
といってもらえるような働き方ができたら
どんどん選択肢が広がっていくということになるからです。
(逆もしかりで少し厳しい言い方になりますが、
環境のせいにして逃げ回ることがより難しくなる可能性があります。
“リセット”はしにくくなるということです)
せっかくなのでこのリファレンスチェックを象徴する?!
私の大好きな映画のワンシーンを最後にご紹介したいと思います。
『プラダを着た悪魔』という有名な映画がありますが
ラストシーンを覚えている方はいらっしゃいますか?
アン・ハサウェイ演じるアンドレアが
メリル・ストリープ演じるミランダのもとを去り
(しかもなかなか唐突に!笑)
新しいキャリアをスタートさせようとした時
新しい就職先になりうる新聞社は過去の上司であるミランダに
アンドレアの働きぶりについて問い合わせをしていました。
その際ミランダは、こんな風に答えました。
「彼女は最も期待を裏切ってくれたアシスタントで、
彼女を雇わないならあなたは大バカです」
その言葉で新聞社はアンドレアの採用を決意したわけですが、
まさにこれがリファレンスチェックの醍醐味ですよね。
アンドレアが日々ミランダに振り回されながらも
賢明に自分の職務を全うし続けたからこそ
自分の人生最大の応援者を獲得し、道が開けたのです。
リファレンスチェック文化が
「頑張る人」が報われる社会への一助になるのではないかと期待して、
採用担当者も応募者もしっかり備えていきたいものですね。
人事コンサルタント
金森秀晃