先日、アメリカ合衆国大統領を務め、セオドア・ローズベルト氏、
同じく、ジョン・F・ケネディ氏からも高い支持を得ていることでも有名な
新渡戸稲造著の名作『武士道』を、改めて拝読する機会がありました。
この書籍は、タイトルの通り、
武士道について書かれているのはもちろんなのですが、
実は、この書籍で最も多くのページが割かれているのは
何を隠そう、日本の女性についてだったのです。
(第14章 武士道が求めた女性の理想像)
新渡戸氏は、男女間のあらゆる差別に反対であったとされています。
「男性と女性は半々であり、男性ばかりが頑張ったところで、
もう半分の女性が力を発揮できなければ、
日本の発展もなければ世界の成長もない。」
というのが根本的な考えとされてきました。
(これが書かれたのは明治の初期段階くらいのことですから、
どれだけ先進的な考え方ということが伺えますね)
そこには、僕が今まで母に対して抱いていた
どこまでも強くて、勇敢で、どこまでも優しい女性像が描かれていました。
僕が今でも女性に対して尊敬の気持ちを忘れることができないのは
母親の影響によるところが大きいですが、その真髄が描かれていました。
自死を美化するだとか、そういう意図では全くないのですが、
下記の記述には日本人女性の覚悟や心、美徳を感じます。
「女性といえども自害の方法を知らないことは恥とされていた。
死の苦しみがどんなに耐え難く苦痛に満ちたものであっても、
死後の姿に乱れを見せないために、
両膝を帯紐でしっかりと結ぶことなども教育された」
たとえ自分を犠牲にしても家族と主君のために尽くすという姿勢が
垣間見える象徴的な部分でした。
女性の社会参画に際して、活躍するフィールド、
尽くす対象こそ変わってくるかもしれませんが、
これからの時代は、間違いなく女性の時代です。
女性の活用、女性が社会で活躍するために、
今こそ、この「日本女性の魂」を改めて振り返ってみることも
大いに役に立つかもしれません(^^)♪
人事コンサルタント
金森秀晃