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一日として同じ日はない

一日として同じ日はない

「美しい景色を探すな。景色の中に美しいものを探すんだ」
画家フィンセント・ファン・ゴッホの言葉です。

社会人として日常を過ごしていると、
ほぼ100%誰もに訪れるのが”慣れ”です。
慣れというのは社会生活を営むためには、なくてはならないものですよね。
一方で慣れが思わしくない方向に働くと、モチベーション低下につながる場合があります。
慣れ親しんだことを好むと同時に、
ちょっとした変化や刺激を感じていたい
生物の中で相反する二つを望むのは、唯一人間だけなのだそうです。

以前、弊社のコンサルタントが評価制度構築に際して、
とある医療法人様の事前ヒアリングを行いました。
役職・職種・経験年数など関係なく
お話を伺うのですが、その中で非常に印象に残った話を共有してくれました。

その法人様は、療養型の法人でした。
療養型の場合、その名のとおり
積極的な治療を目的とするのではなく、
長期療養を目的とし、医療行為が必要で寝たきりであったり
介護を必要とする方が入院されています。

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職員様のモチベーションが低下する要因としては
・点滴や採血など医療行為が少ないので、自分のスキルアップに繋がらないかもしれない
・会話が難しい患者さんが多く、反応がよくわからないので役に立っている実感が得られにくい
などといったことを伺うことが多いように思います。

仮説をもとに、コンサルタントが
ヒアリングの際にある若手看護師の方に、
「ほかの法人様の若手の方ですと、変化がなかなか見られなくて役に立っているかわからないと伺うのですが~」
と投げかけてみたそうです。
すると
「いえ、そんなことはありません。みなさん一日として同じ日はないので」
ときっぱりとおっしゃったそうです。

この言葉を聞いたコンサルタントは、
人を尊重することの意味を、学ばせていただいたと言っていました。
「同じ日はないと思えば、言葉を発することができなくても、
身体を動かせなくても、その方にとってその日一日がどれだけ貴重なものかを考えてケアすることができるのではないでしょうか。」
言葉を選びながら、わたしにそのように報告をしてくれました。

解決策,ひらめき,気付き

看護師の方からすれば、ごく当たり前のことなのかもしれませんが、
人はどのような状況下であっても変化し続けるものだ
という前提で見続けることは、人を尊重するひとつの形のように思います。

毎日代わり映えしない日だ
なんか面白いことないかな
何事もないことを祈る反面、
そんなことを思う時があったら、
1日の出来事を辿ってみて、
変化を探して見るというのもいいかもしれませんね。

人事コンサルタント
金森 秀晃

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