先日、弊社の社員が同窓会に行った際、
「習慣化」が大事だと改めて気付いたそうです。
同級生たちは皆、子育てに奮闘する毎日で、
「うちの子、全然勉強しなくて・・・」とこぼしていた友人が、
「うちの子も、ようやく一人で勉強できるようになった」と言うようになったのだそう。
一体どうやって勉強する習慣を身に着けさせたのか、よくよくきいてみると、
「毎日の宿題を自分の部屋ではなく、リビングでやらせるようにしたの。ただそれだけだよ。」
もっとすごい答えを想像していたので、あまりにシンプルな答えに拍子抜けしてしまったそうなのですが、
どうやら、自分の部屋だと周りにマンガやゲームなど、誘惑するものがあるとどうしてもそっちに気を取られてしまうけと、それらがないことで「勉強するしかない」という状態になったということでした。
このエピソードには「習慣化の成功」が含まれており、個人的には見倣いたいと思うことがいくつも含まれています。
そのポイントは「習慣を強い意志で定着させたのではない」ことです。
人の意志は弱いもので、「これをやろう」「あれをやろう」と思っても、いざ始めようとするとなかなか手に付かない・・・
ということが数多くあると思います。
意志力のみで、その誘惑に打ち勝つことは、かなり難しいですよね。
疲れて帰ってくればついつい、テレビを付けて飲酒をしてしまい、そのまま寝てしまう……
夜にやろうと思っていた宿題は、できないままになり、「ああ、私はなんてダメな奴なんだ」と、ますます自己嫌悪に陥ってしまったり(´Д`)
しかし!それらはすべて「意思が弱い」のではなく、
「環境をつくっていない」だけなのだと思います。
例えば、強い意志が求められそうなダイエットをしたいとき。
コーネル大学のブライアン・ワンシンク氏は
ダイエットをしたいなら、まずは皿の大きさを小さくすれば良い と述べています。
大きな皿を使えば、それにいっぱい食事を盛るので、人は無意識のうちに食べ過ぎてしまうからです。
このような「ちょっとした工夫」が、習慣を形作っていく。
自分にも、子供にも、部下にも、伴侶にも「ガミガミ言う」だけでは、行動を変えるのは難しいですし、
むしろガミガミ言われると余計にやりたくなくなりますよね(^^)
自分にはできない・どうしようもない、と諦めてしまう前に、
「意志」は「環境」によって簡単に変化すると考えれば、私達は人生を自らなんとかできることが増えていくように思います。
人事コンサルタント
金森 秀晃