管理者や現場のリーダーに、しっかり、小マメに!と口を酸っぱくしていっても、
なかなか根付かないと言われるのが、この「報連相」。
理屈では理解させることができても、
実践までもっていくには「根性」が求められますよね(笑)
私もこの文化を根付かせるのに、それはそれは苦労した人間の一人なのですが・・・
10年以上前になりますが、
思い切って「なぜわかっていながら報告が遅れるのか」ということについて、
懇切丁寧に当時の部下を口説き落とし、社員の本音を引き出すことに成功した例をご紹介したいと思います。
「僕は組織を強くしたいと思っていて、そのために一番重要なのは報連相だと思っている。
でも、何らかの理由があってみんなが報連相がしにくいというのはなんとなく分かっている。
それが何なのか、絶対に悪く捉えないから、本音で教えて欲しい。本音を話してくれる人を評価したい。」と!
すると、こんな答えが返ってきました。
「もう少し目処がたってから報告しよう」という気持ちが大きいと思います。
だからもちろん報告する気持ちはあるのですが、途中で自分が思うより早く
「なんで報告がないんだ」と言われてモチベーションが落ちました。
(T_T)
「下手なこといって怒られたら嫌だから、もう少しまとまってからにしよう」と思ってしまいます。
(T_T)
「このくらいいちいち報告いらないでしょう」と思っていました。
(T_T)
「こんなこと報告したらまた仕事増やされそう、身が持たないし、部下から総スカンになりそう」と思いました。
(T_T) (T_T) (T_T)
などなど、経営者としては大変凹む内容だったのですが(すべてはそういう空気を作っていた自分の責任という意味においてです)、
やっとうまくいかない原因がわかってほっとした気持ちもありました!
(当時の意を決して答えてくれたみんな、ありがとう!)
そこで私は、報連相の「リアクション」と「求め方」を変えてみることにしました!
今までは、結果的に報連相の中身やタイミングすべてにおいてダメだしをしているような感じになってしまっていたわけですが、
下記の3点を意識するようになってから、だいぶ風向きが変わってきました。
①内容に囚われず、報連相という行為そのものを常に褒める
②中間報告のタイミングと内容を明確に示す
③修正を求めたり、新たに仕事を振るときは、労いと不安・不満の解消をセットにする
特に②については、締め切り(DL)と中間報告をセットで最初から共有することで、
それに間に合わなそうですという報告が自らあがってくるようになりました。
それも①で、できてない報告をしてくれることを無条件に褒めたことが、そうした文化を創れた要因だと思います。
報連相文化がうまく根付かないと思っている方がいらっしゃいましたら、
是非、一度お試しになってみてください(^^)/
一つだけでもきっと大きな成果が得られることと思います!
人事コンサルタント
金森秀晃