突然ですがみなさんは、アップル社の創業者スティーブ・ジョブズ氏に
どのような印象をお持ちでしょうか。
・とにかくカリスマ
・完璧主義で一切の妥協を許さないクリエイター
・感情の起伏が激しく、怒りっぽい
・人の感情を無視して厳しい批判を行う怖い人
・自分に主張を押し通しそう
こんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
確かにこうした苛烈な一面があったことは、さもありなんと思うのですが、
彼の周りが彼に従順な「イエスマン」だったかと言えば、
実は全くそうではなかったという話をよく聞きます。
これは渦中にいたらたまったものではないかもしれないのですが(笑)
彼は自分が正しいと思うことを強硬に主張し、よく部下と意見を戦わせていたと言います。
部下が折れて、後になって彼が自分の間違いに気づいた時、
彼は部下に対して激昂したそうなのです。
部下は「あなたのアイディアですから」と言い返したそうですが、
「そうだ!俺が間違っていると説得するのがお前の仕事なんだ。そうできなかったのはお前のせいだ!」
と言い返されたというではありませんか(笑)
ここから読み取れるのは、
彼は「自身の間違いを認めるプロフェッショナル」であり、
部下に「自分の間違いを本気で指摘させるプロフェッショナル」でもあったということです。
言い方の問題はさておき、
正しい経営判断にしのぎを削って人と向き合っているという意味では
すべての管理者、リーダーの手本になるあり方と言えるでしょう。
「部下だから意見してはいけない」では裸の王様になってしまいますが、
上司の間違いを本気で指摘しとことん意見を戦わせるのが部下の役割だと明言しているという時点で、
ジョブズ氏は非常にフェアな方だったことが伺えます。
言い方ややり方が苛烈すぎたところはあるかもしれませんが、
その事業へのエネルギー、経営判断への真摯さ、部下へのリスペクトなど
一流から学ぶべきことは多いなと改めて感じます。
見習っていきたいですね!
人事コンサルタント
金森秀晃