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ディベート力は多様性の時代における必携スキル

ディベート力は多様性の時代における必携スキル

ディズニーの大ヒット作『リトルマーメイド』の実写版がいよいよ6月に公開されます!
予告編を見るだけでも映像美に心躍りますね!

さてこの本作、皆さんも御存知の通り
色々と物議を醸した作品でもありました。

というのもアニメーションだとアリエルはどちらかといえば白人のイメージでしたが
今回、主演のアリエル役に抜擢されたのは黒人のハリー・ベイリーさんだったからです。

「黒人のアリエルはちょっと…」という意見の理由としては様々で
代表的なところをあげると以下のようなケースが多いようでした。

・そもそも白人至上主義的な考えがあり意義を唱えているケース
・原作が白人なんだから白人にすべきだったのではというケース
(原作をリスペクトすべきだという意見)
・子どもの頃からのアリエルのイメージを崩されたくないというケース

一つ目の差別主義的な考え方はもちろん論外なのですが、
私が一番違和感を覚えるのが、
実写版ということでアニメーションの原作を踏襲したいという意見や
幼い頃から抱いてきたアリエルのイメージをそのままにしたいという意見が
まるっと差別主義者的な意見とされてしまうような論調です。

ディズニー映画は元々アンデルセン童話の『人魚姫』をベースなので
そもそも原作ではないのだから、「原作に忠実に」は詭弁であり、
深層心理で黒人を差別しているというような意見まであったのですが(笑)、
それはさすがに論理の飛躍ではないかと思ったのです。

「アニメの世界からそのまま出てきたような実写版アリエルを見たかった」と言うだけで、
理由は全く違うのに人種差別者のレッテルを貼られることが怖くなり、
なんとなく論点がズレたまま「黒人のアリエルもいいよね」と
言わざるを得ないような空気感を感じ取りました。
(なかなか恐ろしい事態です)

この一連の流れをネット等で拝見しながら改めて思ったことは
ダイバーシティやインクルージョンの時代に
「ディベート力」は欠かせないということです。

多様性に関しての議論は「差別」とも密接に関わってくることから
「こう発言してこんなふうに思われるのは困る」
などの感情に流されて自分の意見を持てなくなってしまったら、
論点がズレたままあらゆる場面において「空気を読む」ことになり、
適切な判断ができなくなるようになっていくと思ったからです。

ダイバーシティやインクルージョンの時代には、
「(無知により)自分が差別主義者になっていないか?」という検証は
常に必要だと思いますが、その際にもやはりディベート力が求められます。
(ディベート力とは自分の意見を反証する力と言ってもいいかもしれません)

例えば「実写版は原作のイメージを壊さないようにしたいという意見は差別主義者の意見である」を反証するとしたら…

仮に漫画『SLAM DUNK』の実写版があってそのとき桜木花道が白人や黒人になっても
漫画やアニメで見慣れた私たちからしたら違和感があるでしょうし、
別にそれは人種差別をしているわけではなく、
そのキャラクターは黄色人種でその桜木花道に愛着があり
その世界観を壊されたくないと思ったというだけの話である
という実例を出したりしてもいいかもしれません。

もちろんこれが正解だと言いたいわけではなく
またそれに反証を試みたりして
最終的に自分で納得のいく意見に昇華できればといいと思います。

きっとその過程で、人種差別の歴史における自分の不勉強に気づいたり、
そういう意見があるのも承知であえて黒人のハリー・ベイリーさんを起用した
意図や思いに気づく機会が得られるでしょう。
(物議を醸すなんていうのはディズニーからしたら織り込み済みですからね。)

私の違和感は、「これを言ったら差別主義者と思われる」という理由で
議論をすることがすら許されない風潮が生まれていることにありましたが、
議論というのはLGBTQを始めとしたダイバーシティの促進には欠かせないものですから、
ディズニーがくれた機会だと思って、色々な場面で恐れず議論し、
本当の意味でのダイバーシティやインクルージョンを実現していきたいですね!

人事コンサルタント
金森秀晃

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