最近、受講生の1人(以降Aさんとします)から、「どんな人でも解釈さえ変えれば、環境や人生を変えられる!」
と実感できた話を共有してもらいました(^^)
Aさんの職場に、耳が不自由なインターン生(以降Bさんとします)がきた時のことです。
手話が使えるAさんは、期間中にBさんともよくコミュニケーションを取っていたのですが、
ふと気になったことがBさんの『無言で手話を使っている』様子。
本来、手話は話しながら使った方がよいとされているのですが、不自由な方の言葉は
どうしても周囲にとって不自然に聞こえてしまいます。
そのときに怪訝な顔をされたりなど、マイナスなリアクションを受け取った経験のある方は
「自分の声はおかしいのだ」と認識し、段々と声を出すことをやめてしまうのだそうです。
しかし、Aさんの職場では、Bさんが来る前から他に社員として働く耳が不自由な方がおり
その方は何のためらいなく声を出しながら手話を使い、周囲もそれを当たり前のように受け入れています。
Bさんの様子をみて、「(声を出すことをためらう経験があったのかな…)」と感じたAさんは
期間中に、少しでもBさんの認識が変わればいいなと、いままでのレッスンで学んだことなどを駆使しながら接したとのことでした。
(もちろん声を出すことが必須だとか、強制したいわけではなく、
聴者ばかりの環境では声をつけてくれるとコミュニケーションが取りやすいというようなニュアンスで)
そして、Bさんのインターン期間最終日。
Bさんがこんなスピーチをしてくれたそうです。
「僕は、いままで声を出すと何を言ってるんだろう?という表情されることが怖く、無言で手話を使っていました。
けれど、この職場は全くそんなことがありませんでした。
自分と同じ耳が不自由な先輩が、当たり前のように声を出しながら手話を使い、
他の人と楽しそうにコミュニケーションを取ってる姿をみて、出してもいいんだと実感することができました」
笑顔で、そして声を出しながら手話を使ってスピーチをするBさんの姿をみたAさんは、
「環境が違うだけで、こんなにも人の言動って変わるんだ!」と涙が出るくらい嬉しかったと語ってくれました。
(そして、自分が学んだことで人の解釈を変え、希望を与えることができたんだ…!と幸せそうに言ってくれました。)
Bさんもきっと、声を出すにはとても勇気が必要だったと思いますが、
実際に声を出している先輩社員の姿や、周囲の前向きなリアクションを自分の目で見て実感したからこそ
一歩踏み出すことができたのだと思います。
何より、結果がどうなるかわからない中、常にBさんに対してのコミュニケーションを
試行錯誤し続けたAさんの姿を想像し、私自身が
「Aさんの働きかけによって一人の青年の未来が、大きく変わったんだ…!」と強く勇気づけられました。
(Aさん、本当にありがとう!!)
日頃伝えている人事評価制度は、まさに組織の環境を支える仕組みそのものです。
その仕組みをより多くの組織に伝えていけるよう、2人から学ばせてもらったことを活かし、精進してまいります\(^o^)/
人事コンサルタント
金森秀晃