先日、ある一般の事業会社の営業職でいらっしゃるの方からこのようなご相談を頂きました。
「部下に、“お客様のニーズは?”と聞いても、部下の話が支離滅裂で
結局何が言いたいのかわかりません。
しかも、部下としては支離滅裂だとも思っていない様子でとても困っているんです。」
確かに、お客様のニーズを把握できないと、適切なアドバイスもできませんから、
その方のおっしゃることはよくわかります。
しかし、この「ニーズ」を知るというのは案外レベルの高いことだということを頭に入れておく必要があるかもしれません!
できる方は自然にできてしまうことも多いのですが、
まず自分が何を言うかということにいっぱいいっぱいだったり、
自分が相手にどう思われるか、バカだと思われないだろうかなんて気持ちで頭がいっぱいだったりすると、
お客様がおっしゃっていることを聞いて、何をお求めなのかということを咀嚼している余裕はないく、ニーズを把握するというのはレベルが高い作業ということになってしまいます。
ですから、このようなときは、「ニーズは?」の前のひと手間が大事!
あなたはどのように質問をして、
お客様はどのような反応をしてた?
お客様は実際、なんて言っていた?
という事実確認をすることです。
また
「事実と意見はわけて話せ」
これは、新人の頃は誰でも一度は言われたことがあるビジネスの基本です。
しかし、実際には意見にもなっていない、単なる感想のようなものが混じっていたり、
意見であっても根拠が根拠になっていなかったりで、一筋縄ではいかないという声もよく伺います。
しかも、実際は事実の捉え方や事実の話し方・伝え方にも癖があるわけで、
事実を把握するというのはなかなか難しいことだということがわかりますね。
というわけで…
「部下の話がなんかよくわからないなぁ」と思ったらまず
読み取りや咀嚼が必要なことの前に、「事実」を聞いてみること。
そしてその際、下記の①~③をしっかりわけて話すように繰り返し促すこと。
(事実といいつつ、意見や憶測が混ざっているときは、都度切り分けるように気づかせてあげた方がよいと思います)
①事実(実際の出来事・データ)
②意見(根拠のある考え)
→根拠が主観的憶測か、客観的事実・データか
その根拠は本当にその意見を支持する内容になっているか
③憶測(根拠のないイメージ、想像)
そんなひと手間で、コミュニケーションの質も大きく変わるかもしれません。
是非、参考になさってみてくださいね♪
人事コンサルタント
金森秀晃