「本人には悪気はないんでしょうけど、私には言い訳っぽく聞こえてしまってイラっとするんです」
数年前に行った、昇格者対象スタッフ向けのリーダー研修で受講者の言葉です。
この研修に限らず、
「スタッフができない・やらない言い訳から入る。
せめてやろうとしてから行って欲しいですよね」
であったり、
「不都合や上手くいかなかったことを
自分には落ち度がないように報告をあげてくる。
事実をきちんと把握させて欲しい」
という思いを抱えながら、辟易と思想になりながら
日々現場で戦うリーダーの方のお声をよく伺います。
一方で、新人研修やスタッフレベルの研修で
意見を聞いてみると、
「できると言ってできなかった時に
失敗みたくなっちゃうのがイヤなんですよね」
であったり、
「間違いがないように詳しく話しすぎて
”忙しいから簡潔に話して”
と言われるけど、上手くまとめられないんです」
というようなことを伺います。
もちろん、無意識に保身のため言い訳をするということもゼロではないかもしれません。
ですが多くの場合、伝え方の技術不足であることがほどんどであるように思います。
役割によって見解の相違が結構あるということに気づかぬまま、
指摘をし続けるとパフォーマンスの低下を招きかねませんΣ(゚д゚lll)
そこで、今日はリーダー側の方向けにスタッフも自分たちも
救われる、当事者意識が高まる報告のポイントについてお伝えします!
報告が言い訳のように聞こえる要因としては、
下記のようなことが考えられます。
1)話の中に関係ない情報(伝えなくてもよい情報)が入っている
上司:「あの提案書はどこにある?」
スタッフ:「昨日、別法人の打合せがありまして、そこへ間違って書類を持って行ってしまいまして・・・」
スタッフ:「昨日、別法人の打合せがありまして、
2)質問に対しての答えがチグハグになっている
上司:「○○さまの案件の書類できてる?」
スタッフ:「私のできるところまでがんばります」
上司:「○○さまの案件の書類できてる?」
スタッフ:「私のできるところまでがんばります」
何を求められているかを把握できておらず、
自分が伝えたいように伝えている状態ということですね。
これらは、本人も言い訳のように聞こえるという自覚がなく
やってしまっている事なので、上司側が気付かせるアプローチを
とることで、少しずつ改善していきます。
上司側ができるアプローチは
「いま一番伝えなければならないことはなんだと思う?」と
問いかけをすることです。
すると、部下は自分は何か違うことを答えているという事に気づきます。
都度この問いかけを繰り返すだけです。
いかがでしょうか?
これは上司側にもメリットがあり、
言い訳(のような構図)してるな、
という事に焦点を当てるよりも、
コトを進めるために必要な情報を
集めることに注力することができる、
シンプルですが、パワフルな問いかけです。
ぜひ、ご活用ください!
人事コンサルタント
金森秀晃