「親と上司は選べない。」
どちらかというと、マイナスなニュアンスを含むこの言葉ですが…
確かに親が子どもに与える影響の大きさ、上司が部下に与える影響の大きさを考えると、
その言葉の重みもわかるような気がします。
最近では「毒親」や「クラッシャー上司」のような呼称もありますが、
親も上司も選べない以上、もし私たちが毒親やクラッシャー上司に「あたったら」、人生は終わりなのでしょうか?
答えは「No」です。
確かに通常運転よりもハードモードであることは否めませんが、
その悪い影響を最小限に抑え、自分を防衛する技術は確実に存在します。
その技術とは…
自己否定をせずに、相手を「部分的に」「正しく」否定する
ということです。
(もちろん上司が気づいて成長してくれることが一番なのですが…)
少々極端な例ですが、プレーヤーとしては優秀だが、
自分が考えた案以外は断固として通さず、こんな低レベルな案を出すなんて目標達成する気がない!!とキレる、というクラッシャー上司がいたとしましょう。
この場合、その上司はプレーヤーとして優秀ということがありますし
(つまり策としては正論で一目置かれている可能性が高い)、
ある意味本気で部下のことを思っているわけで、部下としては
「自分が無能だから」と全面的に自己否定をしてしまいがちです。
それが続くとどんどん自信も自己肯定感も失い、ひいては会社を辞めることになったり
ひどい場合は適応障害、鬱病など心を病んでしまう可能性もありますよね。
ここで、「部分的な正しい否定」の出番です。
その上司の熱意や誠意、策としての優秀さからは学びつつ、
「マネジメントの未熟さ(自分の案以外は認めない)」については明確に否定する
という線引をするのです。
もちろん上司に「よくないですよ」と直接言うということではなく、心の中のお話です。
これだけでも、精神衛生上非常に大きな意味をもたらします。
このような視点で上司を見れるようになるために重要なのは、部下の立場であっても「マネジメント」を学ぶことです。
少しトレーニングをする必要がありますが、おぼろげながらでもマネジメントとは何かが分かってくるようになれば、その上司の対応を反面教師として学びつつ、
その上司の優れたところからも適切に学びを得ることができるようになります。
よい上司に恵まれ伸び伸びと育てられたほうがイージーモードで成長できることは否定しませんが、
たとえクラッシャー上司にあたってしまったとしても、たとえ上司を変えられなくても、
起死回生の策があるのだということ知っているだけで心にゆとりがうまれるのではないでしょうか。
クラッシャー上司に苦しんでいる方は、ぜひ、参考になさってみてくださいね(^^)
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人事コンサルタント
金森秀晃