「期初の目標共有がうまくいきません」
「最初の合意形成が大事と言われるのですが、
たくさん話し合うものの結局目標の押しつけのようになってしまいます。」
期初面談が近づくとこうしたご相談がとても増えるのですが、
確かに、一番重要で、なくてはならないものだとはわかっていつつも、
被評価者側が納得感をもって、主体的に目標に向かって挑める状態を作るのは、簡単なことではありませんよね。
今日は、その際のポイントについて、少しお話してみたいと思います。
まず、期初面談において相手と合意形成がとれない状態というのは、
いわゆる「わかりあえない」ということかと思いますが、
今日は、その「わかりあえない」原因は一体何なのでしょうか?
それは、ズバリ・・・
わかり合う気がない、つまり、折り合いを付ける気がない
というものです!
お互いに、相手が自分の主張に納得するか否かだけがポイントになってしまうパターンですね。
お互いに協力をして、お互いにとってよい第三案を出そう、ではなく、
この目的をいかに納得させるかに終始してしまうわけですが、
実はこれ、お互いにそんな気がなかったとしても、
面談のような場においては非常によくあるケースなのです。
上司としての正論(これくらいはやってもらわないと困るというもの)と、
部下の正論(こういう理由でできない、難しいというのをとにかくわかってほしい)
で意見を戦わせてしまっているようなケースがこれにあたります。
表面上はコンセンサスを取ろうとしているのですが、
お互いの主張をぶつけ合う形になっているので、
わかり合おうという気がないのと同じ状態になってしまうわけです。
このようなケースでは、上司としての正論はもちつつですが、
まず、部下の主張をしっかりと聞くことからはじめてみましょう。
話を聞くとそれを助長する(つまり調子にのる)可能性があるのではと
懸念される方も多いのですが、「肯定はすれど、賛同はしない」原則で、
まずは受け止めることをしていけば、そうなる心配はありません。
あなたのいうことは正しい、正しくない、ではなく、
そう思うことを理解できる、そういう状況であることはわかった
というように、事実や相手の解釈を受け止めたよということを示すのです。
その上で、まずはここからやってみるのはどう?と第3案を示したり、
ステップを作ってあげることができれば、わかりあえる可能性は高まるでしょう。
いかがでしたか?
そういう構図にはなっていないものの、部下の主体性を引き出す目標共有ができない
というご相談をいただく機会も増えてきましたので、またの機会に
その質問についても、回答してみたいと思います♪
乞うご期待!
[追伸]
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人事コンサルタント
金森秀晃