新卒、中途採用に限らず
「早く自分の仕事をマスターして、役に立ちたい」
という思いで働き始める方は少なくないと思います。
先日、とある法人の若手社員の方数人と話す機会があったのですが、
彼らと同期の方で半年もしないうちに退職をしてしまう方がいるのだとか。
聞いた限りの理由としては”雑用ばかりで自分の仕事ができないから”なのだそうです。
「入社したばかりなんだから、すぐに自分のしたいことができるはずないんですけどね。萎えちゃうんでしょうね。」と若手社員の方は話してくれました。
彼のように、プロセスとして捉えてくれたり、雑用に自ら意味付けをしてやってくれる社員ばかりだったら、リーダーとしては非常に助かりますよね。
ですが、現実にはリーダー(指示を出す側)の意味付力がポイントになってくるように思います。
先述した若手社員の方も、多分に漏れず”雑用”ばかりの毎日があったそうです。
ですが、雑用をすることもやりがいに変わったのは、上司が仕事に意義を見出させてくれたからなのだそうです。
最初は「これ、自分の仕事じゃないと思うんだけどな・・・」という思いは少ながらずあったそうです。
ある日、新しく購入した美品に管理番号を振ったシールを貼る、という仕事を依頼されました。
”なんだ、シール貼り作業か”と内心思っていると、
上司がこのシールを貼る理由と貼らないとどうなると思うか?
を若手社員に問いました。
そして「あなたがこれからやることは、シールを貼ることで会社の損失を防ぐ門番を作ることなんだよ」と言ってくれたそうです。
その瞬間、「それじゃあしっかりやらなくては!」と使命感がグッと高まったんです。とその社員は話してくれました。
上司の役割は、部下のモチベーションをあげることと表現されることが多いです。
その根源はどんな仕事でも組織に貢献している、と仕事ひとつひとつに息吹を吹き込むということなのだなと改めて実感させていただきました。
人事コンサルタント
金森 秀晃