「多くの人は、手段を諦めることが諦めだと思っている。
だが、目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか。」
陸上選手、為末大さんの言葉です。
「諦める」という言葉は、最後までやらずに途中で投げ出すという意味で使われがちです。
なんとも情けなさや虚しさを感じる言葉で、できれば使いたくない言葉のひとつかもしれません。
仏教では、必ずしもネガティブな言葉ではなく、物事の本質を明らかにする、つまり「明らめる」の意味を含めた前向きな言葉だとされています。
例えば仕事において、じっくり時間をかけて待てば、徐々にエビデンスは集まってくるでしょう。
ですが、どこかで区切りを設けず、ただひたすらに粘っているだけでは
「もう決断しても手遅れ」になりかねません。
そのため、想像力や各種資料、人的ネットワークなどを用いて可能な限り情報収集をしたら、どこかのタイミングで次の段階に進む必要があります。
この際に必要なのが、いい意味での「諦める力」です。
いつまでも「もう少し、あと少し」と粘るのではなく、区切りをつけて前に進む力も必要になります。
ここでお伝えしている”諦める“というのは”決断する”と同義のように思います。
※※”諦め力”を高めるポイント※※
①諦める基準を設定しておく
どうなったらやめるか、違う手段を取るかを設定しておきます。
②目標を決めた時点で選択肢もセットで決めておく
色々とありますが、結果を出している方々をみているとまずはこのふたつを押さえておくのが肝要だと思います。
よく日本人は「損切りが下手な国民」と言われたりしますが、その原因は”諦める”という概念を一方向からだけ捉えてしまっているからのように思います。
(正確には他の捉え方を教わる機会がなかった、とも言えるかもしれませんね)
諦めず取り組むのは、同じ手段を取り続けることではなく、
手段を変えてでも結果を取ることに拘るということなのだと思います。
慣れるまでは違和感だらけかもしれませんが 笑
ぜひチャレンジいただけたら幸いです!
人事コンサルタント
金森 秀晃