「幹部が変わらないと組織も変わらないっしょ」
「幹部があれだからもううちは無理じゃない?」
「幹部には意見できないし、成長は見込めないのでは?」
現場の方々とお話していると、
こんな声があがることも珍しくはありません。
ただ、幹部クラス、つまりトップマネジメント層の方々も、
悩みを抱えていないわけではないのです。
「変わらなければならないのはわかっている、
ただどうしてよいかわからない…」
と考えている幹部が多いことも事実です。
(もちろん問題に気がついていない方も中にはいらっしゃると思いますが…)
確かに、学ぶ機会がなければ、そうなるのも当然といえるかもしれません。
そもそも、トップマネジメントにはどのような能力が求められるのでしょうか?
ハーバード大学の教授であるロバート・カッツ氏は、
マネジメント層が身につけるべき能力を経営専門能力と名づけ、
この能力を構成する3つの要素について、次のように言及しています。
(以下『マネジメント入門』 ダイヤモンド社 スティーブン・P・ロビンス著, 高木晴夫監訳より引用します)
① コンセプチュアル・スキル
=仕事を「構想し、企画し、戦略を寝る」力
目標達成のための業務はどのような要素がどのような理由で関係付けられていて、
今後は、その業務をどのように展開していくべきか、要素と関係について構想し、企画し、戦略を練る力
②ヒューマン・スキル
=人々を動かすための「人間関係力」=ヒューマン・スキル
業務活動で関係する人々、部下たちのみならず、自分の上司、
仕事で関係する人々についてよく知り(その人、という人間を理解する)、
自分を含めそれらの人々の関係性についてよく知り(人間関係を理解する)、
担当する目標達成に向けて必要な人間関係をつくり、動かしていく能力
③テクニカル・スキル
=仕事が要求する「専門技術力」
業務活動に必要な職能的な技術知識(科学技術的専門知識、会計や財務の専門知識、
マーケティングの専門知識、法律や人事の専門知識など)を持ち、活用できる能力
医師としてトップクラスの技量を持ち合わせた先生が事業を継承したり
トップ営業マンが幹部に昇格して経営側に参画したりした際には、
今までとは全く別物の①~③の能力が求められることになります。
そう考えると、どうしてよいかわからないとなるのもうなずけますね。
(問題に気がつくことができないけれど、
何かがうまくいかないという状態も十分にありえると思います。)
また、他の業界や会社でマネジメントについて学んできた幹部が、
マネジメントについて全く学びを得ていない他の管理職にびっくりしてしまう、
という現象も少なからず見受けられます。
そのような際には、
内部で「マネジメントとは?」「マネジメントが全くなっていない」
などと言っても角が立ってしまうかと思いますので、
是非一度、私どものような研修会社、コンサルタントなどにご相談ください^^
第三者の視点で、何があればマネジメントとして成立するのか、
何を学べばうまく事業をまわせるのかをお伝えすることが、
良質な幹部を育てる第一歩といえるかもしれません。
人事コンサルタント
金森秀晃