昨今…
セクシャル・ハラスメント、モラル・ハラスメント、パワーハラスメント、
ドクター・ハラスメント、アルコール・ハラスメント…
などなど、様々なハラスメント問題が声高に叫ばれておりますが、
皆さんは「ハラ・ハラ」という言葉については、ご存知でしょうか?
ハラ・ハラとは…
「ハラスメント・ハラスメント」
の略で、何でもかんでもハラスメントだと主張する、
権利主張型ハラスメントという意味合いでよく用いられるそうです。
例えば…
現場の男性上長が、女性社員に何気なく、
「お子さんはもうすぐ小学生くらいだっけ?
元気にしてる?」
と聞いたところ、「私生活まで管理しようとしてくる」という主旨で
パワーハラスメントとして社内のコンプライアンスの窓口に通報された
というショッキングな事案も耳にしました。
プライベートを無理矢理、根堀葉掘り聞いて
どうこうしようとするのは確かにパワーハラスメントかもしれませんが、
上記のようなコミュニケーションは、人間関係を構築する上での
健全なコミュニケーションと考えるのが普通でしょう。
「ハラスメント」防止文化が根付いてきたことは非常によいことですが、
それを勘違いして、自分のわがままを通すためだけに利用するような方が
増えてきているということに警鐘をならす専門家もいます。
例えばですが…
(上司から指摘されたことに対して)
「ちょっとむかついたから、この前言われたことをダメもとでも
ハラスメントだって訴えて、慰謝料もらってやめよう。」
というような考えを持っている方も少なからず出てきているということです。
なんだか、痴漢の冤罪に少し構図が似ているような気もしますね…。
そんな恐ろしい事態ですが、
そうはいっても経営者、管理者はそれらも織り込み済みにして
対策をとっていかねばなりませんから、
まずは、訴訟が起こった際に事業主が不必要に負けることのないように
下記2点だけは気にかけておくとよいかもしれません。
・社員の人格を否定するような言動はしないこと
・社員の精神的苦痛はあっても、業務遂行上妥当な指示・指導であるかどうかを気にかけること
すべては、ハラスメント・ハラスメントをしてしまう社員から、
普通に頑張っている、一生懸命働いてくれている社員、
大切なお客様を守るためだと思って、
経営者、管理者の方々は、気に止めておいていただけますと幸いです!
人事コンサルタント
金森秀晃