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役割と担当範囲の違い

役割と担当範囲の違い

チーム・組織内の指揮系統を明確化して、
担当割りを決めることは、業務を遂行する上でとても重要なことです。
もし担当割がなかったら
みんなが「あ、このタスクは誰かがやると思っていた・・・」と、完全放置され宙に浮いてしまっ
たり
逆に、必死に仕上げた仕事を、実は他のメンバーが既にやっていた・・・
「ちょっと、早く言ってよ!」などという状況に陥りかねないでしょうし、
これだとマネジメントする立場からしても、
誰が何を担当しているかを把握できないと、
指示やサポートをするのも難しくなってしまいます。
(これも一つの報連相をうまくいかなくする原因といえるかもしれませんね)

一方で自分の担当が明確であるが故に、仕事を進める中で「それ私の仕事じゃないし」となることを
経験したことがある方、少なくないと思います。

ちょっと極端かもしれませんが、自分に任された仕事さえしっかりこなせていれば、
自分の責任は果たせているという認識のもと、
チームや組織がどうなろうとも、自分の責任ではないのでスルーしてしまおう、という考え方です。

実はこの考え方、組織は元より「あなた自身」にも大きな不利益がある、とっても怖い考え方なんです。
自分の担当範囲にこだわり「線引き」をしてしまった場合、大きくふたつの問題が考えられます。

①身につくスキルが浅く・狭くなる
自分の担当領域に限定した形でしかスキルが身につかなくなってしまう、という弊害が生まれます。
一方、常に周囲を意識して仕事を進める人は、自分のタスクをあくまでも
「全体の中の」1タスクとして捉えられるため、周囲との繋がりを含めた血の通った経験として、自分のモノにすることができるのです。

②人間関係が狭まり、いざ!というときにフォローが受けられなくなる
自ら仕事を限定してしまうことによって 、結果的に日頃の周囲とのコミュニケーションの幅も制限されるためです。
よって、いざ自分が困った際にも「本来得られたであろうはずのフォローが得られない」という事態にもなりかねません。

「担当」はその守備範囲を守るという感覚だけでなく、
自分の守備範囲と他の人の守備範囲との相互関係も把握しておいて初めて担当と言えると思います。
日々、周囲で様々な問題が発生しているかと思いますが、
社内で起きていることで自分に無関係な話などひとつもない、
という認識を持っておくと、仕事に取り組む上での視点も引きあがり、
それまでと一味違った仕事の面白さを発見できるかもしれません。
(面白さを発見するには、期限を区切るという方法もおススメです)

人事コンサルタント
金森 秀晃

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