お盆も終わり、
8月もあとわずか。
夏休みを活用して、旅行された方も多いかもしれません^^
JR東京駅の新幹線ホームで、整列して待機をしているお掃除のスタッフを目にしたことはありますか?
彼ら・彼女たちは列車が折り返す、わずか7分の停車時間のうちに、
車両掃除やトイレ掃除、座席カバーの交換などテキパキと完璧に終えます。
この車内清掃を行っているのは、JR東日本テクノハートTESSEI、通称「テッセイ」という会社です。
海外からは米国だけではなく、インドや韓国など、各国から視察に訪れています。
限られた時間の中で行う、汚物を扱うことも少なくない・・・と、
仕事の条件から考えたら、注目を集めるわけでもなく大変な仕事です。
一般的にはあまりテンションが上がるものではないのに、
なぜ世界から掃除でここまで注目されるようになったのでしょうか?
最大の要因としては、働くスタッフに「役割と誇り」を持たせたことだと言われています。
人間はどんなに仕事に楽や金銭的価値を求めていても、
本能的には「誰かの役に立つこと」がやりたいと求めているそうです。
これが満たされないと、楽で稼ぐことができても、どこか空虚な感じがしてしまいます。
自分の仕事が他者からどのように評価されるものなのかが分かる⇒役割が分かる
役に立っているということが実感できる⇒誇りになる
上記ふたつがセットで感じられることで
「誰かの役に立つ」という欲求が満たされるとされています。
新幹線のケースで考えてみると、
掃除、という仕事を単に「新幹線の掃除のおじさん、おばさん」と言われたらどうでしょう?
なかなかテンションは上がりませんよね(+_+)
一方、「新幹線のメンテナンスを、掃除という面から支える技術者」と言われたらどうでしょうか?
自分たちがやらなければ、新幹線は動けない。
そう考えると、掃除という仕事に役割と誇りを持てると思います。
「仕事がつまらない」
そんな声が聞こえてくるようになったら、
それは「役に立てているのか、わからない」という
ことのサインかもしれません。
そんな時こそ役割と誇りが持てる、
言葉がけが響く、好機なのかもしれませんね。
人事コンサルタント
金森 秀晃