「人事評価制度」という言葉は聞かれたことはありますか?
僕のお仕事のひとつに医療・介護業界における
人事コンサルタントのお仕事があるのですが・・・
今日はその人事評価制度のお話です。
「人事評価制度」とは個々のスタッフの仕事への取り組みなどを適切に評価し、
基本はその結果に応じて賞与や給与の昇給幅を決定するものです。
一般企業では、だいぶ浸透してきていますが、
医療機関においては、小規模のクリニックはもとより、
大病院でも導入しているところが少ない現状にあります。
どうして人事評価制度が定着しないのでしょうか?
考えられる5つの要因をピックアップ!
1 導入しなくても病医院の機能に支障がない
たとえば、レセプト請求を怠ると病医院経営に大きな影響を及ぼします。
しかし、人事評価を実施しなくても、病医院の機能が麻痺することはありません。
2 導入の旗振り役が存在しない
人事評価を導入するためには、
病医院の経営管理業務を担う事務長の役割が重要になります。
しかし、ほとんどのクリニックには事務長がいません。
また、事務長を配置している中規模以上の病院でも、
事務長がリーダーシップを発揮しているケースは稀で、
導入の“旗振り役”が不在となっています。
3 人事評価のノウハウがない
病医院では医療の知識・経験は豊富でも、
「誰が」「いつ」「どのように」するのかなどの人事評価に関するノウハウがありません。
4 日常業務で手が回らない
毎日の医療業務というのは非常に忙しいものです。
そのなかで、スタッフ本人用と上長用の「人事考課表」を作成・配布し、
期日までに回収して評価点数を計算するというのは、
時間と手間がかかり、そこまで手が回らないという実情にあります。
5 専門家集団である
公的資格を保有する専門家集団である病医院にとって、
スタッフが持っているそれぞれの知識や技術を適切に評価(検証)することは
難しいものです。
現場に赴き、お話しをお伺いしていても
「人事評価制度を導入したいけど・・・・」
「一応あるにはあるのですが・・・・・なかなか」
そんなお言葉を担当者の方からお聞きします。
しかし、この人事評価制度は厚生省でも導入を促進しているように
導入には組織としても大きなメリットがあります!!
では、どんなメリットがあるのか?
次回は人事評価制度を導入するメリットをお伝えしたいと思います。
人事コンサルタント
金森秀晃
或いは「ひと手間をかける」ことで違ってくる場合もあります!