最近、「管理職は罰ゲーム」という話題をよく耳にします。
・指導すればハラスメントと言われる
・でも人を育てろと言われる
・部下に残業させられない(から自分で巻き取るしかない)
・人手不足で辞められないように気を配らなければいけない
・上からは成果を求められる
・仕事は増えるが給与は増えない(割に合わない)
・そのくせ責任は取らされる
これだけみると「罰ゲーム」と言われても仕方ないかもしれませんね。
罰ゲームかどうかはともかく、確かに管理者に求められることは
昔よりも格段に増え、レベルも高まっていることは間違いないと思います。
これでは
「管理者にはなりたくない」
という方が増えてきているというのも”さもありなん”というところかと思います。
ですが一方で、「管理者を目指したい」という方がたくさん出てくる組織もあるのも事実です。
そのような組織にあるものは一言でいうと
ガバナンス
なのですが、もう少しわかりやすくいうと・・・
管理者がマネジメントがしやすい制度・環境がある
ということです。
例えばですが、
・管理者の指示に合理的な理由もなく従わない部下を組織として放置しない
※無条件に従えということではありませんが、「逆ハラスメント」を組織が容認してしまえば、
管理者を見捨てたも同然なので、組織へのエンゲージメントが低下してしまいます。
・裁量と責任のバランスが整っている
※裁量がほとんどないのに、課長だからという理由だけで
責任だけ取らされる、責められるというような役職では誰もやりたがりません。
・スーパーバイジングを受けられる環境が整っている
※明日から管理者ねと言われて、すぐにマネジメントができるほどマネジメントも簡単なものではありません。
マネジメントは技術ですから、どのようなものかを知り練習をすれば誰でもできるようになるものです。
基本的にはうまくいかないことの連続ですから、それをサポートし軌道修正をしてくれる存在がいると心理的な負荷が軽減されます。
これらがあるだけで、だいぶ管理者を目指しやすくなるはずです。
組織の中の疲弊したやつれた管理者がいなくなるからです(笑)
この環境や文化をつくるための方法としては、人事制度や教育・研修など
様々なものがありますが、どの手段を選択するのがよいのかは組織の現状にもよると思いますので、
管理者のなり手不足に悩んでいる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
人事コンサルタント
金森秀晃