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離職の裏に潜む真実とその対策

離職の裏に潜む真実とその対策

「離職をなんとかしたい」

というご相談は年々増加しており、
最近では特に、看護師と看護助手の離職について
多くの病院が頭を悩ませているようです。

実際辞めたいという方に離職理由を聴くと
一般的にはこんな理由があがってくることが多いのではないでしょうか。

・給与が低すぎる
・休みが取りにくい
・頑張りが評価されない
・人間関係がきつい

私は、これらは真実であり、真実ではないと考えています。
もちろん当事者の方々が嘘を言っているということではありません。
ですが、私たちはもっと深層にある真実にも目を向けるべきだと思っています。
それこそが離職を減らす鍵になるからです。

早速その深層を掘り下げて行きたいと思います。

実はこうした理由を深く掘り下げてみると、
先にあがったような内容は表層の不満に過ぎず、
多くは「今後よくなっていく未来が見えない」という感情によって
離職を決断していることが多いことに気付かされます。
つまり、「希望がもてない」から辞めていくというわけです。

例えばこんな風にです。

・給与が低すぎる(低いまま、変わる見込みがなさそう→もう辞めよう)
・休みが取りにくい(上はこのまま変える気はなさそう→もう辞めよう)
・頑張りが評価されない(それを上は問題視していないし変わらなそう→もう辞めよう)
・人間関係がきつい(訴えてもわかってくれないし何も変わらなそう→もう辞めよう)

おそらく、給与が低いなと思っても、
あがる見込みやあげるための努力や過程が見えていたら、
すぐに決断するということにはならないと思います。
(もちろんあげるのに20年かかりますといわれたら希望がなくなってしまうのですが)

そういう意味では、
1)現状の不満を引き出せる場
2)それを受けて行動を起こして変革する文化
の両方が必要になるということですね。

よくあるのは1)だけの組織で、2)が欠如しているパターン。
これだけだと逆効果で「何を言っても変わらない」という空気を助長することになるので、
必ず2)も進めることが重要になります。

最たる例はアンケートを実施して結果を現場にバックしないこと。
「こういうアンケート結果だったので、こうします。
ここはすぐには変えられないけれど~を目処に改修見込みです」
などのように伝えれば変わるのだという希望を作って
その間に全力でそこに取り組むという一連の流れが離職を食い止める鍵になります。

皆さんの組織は1)だけになったりしていませんか?

2)については、解決するのが難しい問題もたくさんあると思いますので、
困ったことがあれば、ぜひご相談くださいね。

人事コンサルタント
金森秀晃

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