先日、ある病院において「マスクを色分けすることで残業時間が減らした」という
 働き方改革に関する記事をお見かけしました。
これは「仕組み」ということを考える上で非常にわかりやすい事例だなと思ったので、
 ブログで取り上げてみたいと思います。
施策としては至って単純で、
 日勤者のマスクは水色、夜勤者のマスクはオレンジ色としただけ。
 コストも変わらず新しく増える手間もない。
こんなに簡単なことにも関わらず、
 夜勤者はオレンジで一目瞭然なので、
 周りが早く帰すための気遣いができるようになっただけでなく、
 医師から「お疲れ様」と声をかけられたりする機会も得られたとのこと。
例えばですが、夜勤あけぐったりでもうすぐ帰ろうというときに、
 悪気なく医師から追加でものを頼まれてしまったとなると立場的にもなかなか断りづらいと思いますし、
 誰にあたるわけにもいかないので、気持ちのやり場もなく余計に疲れてしまったり、
 その流れでついつい残業せざるを得ないということもあるでしょう。
 そうした言いにくい、見えにくいストレスをも取り払ってくれる画期的な「仕組み」だと思いました。
 (先行事例でユニホームの色を変えるという取り組みもあるのですね!)
なぜ、この仕組みが素晴らしいか?というと、
 「組織における良い仕組みの3要素」が見事に網羅されているからなのです。
【組織における良い仕組みの3要素】
 ①誰でもわかる
 ②自然とできる~頑張らなくても機能する~
 ③コミュニケーションの量が増える or 質が高まる
①②はそのままなのですが、
 「これ、とても画期的な仕組みなんです!」と言っても、
 理解できる人とできない人がいたり、
 根性がないと続かないような仕組みだとしたら、
 持続可能ではないので、あまり良い仕組みとは言えません。
 (逆に仕事が増えたようなストレスを与える可能性もありますね)
 小学生でもわかるくらい簡単で、
 どれだけ疲れている時でも続けられるような仕組みが最高です!
一番重要なポイントは③!
 今回ご紹介した事例では、量も増えて質も高まっているような気がしますね。
 誰にどういう声をかけるのが適切かということが可視化されたことで、
 ストレスのかかるコミュニケーションが減り、
 必要なときに必要なタイミングで労りの言葉などをかけられるようになったのが大きいでしょう。
この、「必要なときに必要なタイミングで」というのは
 こういう仕組みがなければ、よっぽど周りのことを見て把握していないと
 非常に難しいことなので、その障害を取っ払ったということが画期的だと思います。
私たちも良い仕組みはどんどん真似したいですし、
 そのエッセンスを抽出して、どんどん良い仕組みを生み出していきたいですね!
人事コンサルタント
 金森秀晃
 
 
 
  
  
  
  
  
 