あっという間に5月を迎え、
新人研修シーズンもようやくひと段落です。
コロナが流行し始めた一昨年と比べると、オンラインとオフラインの実施割合は4:6くらいといったところでしょうか。
ゴールデンウィークを過ぎると、新入社員達はこんなことを感じ始めます。
”上司や先輩の言っていることがコロコロ変わる・・・”
いま上司や先輩にあたるスタッフの方々も、
自分もそう思った時期があったなぁと懐かしく思う方も少なくないかもしれませんね。
例えば新人時代、特に口酸っぱく指導されることの代表格とも言える報連相を取り上げてみましょう。
逐一報告をしてと言われたから指示通りすると
「そんなことは報告しなくていい」と言われ、
逆にやらないと
「なぜ報告をしないんだ!」と怒られる。
という具合です。
一体どうしたらいいんだろう・・・?と
新人が社会人になって初めて味わう理不尽さとも言えるかもしれませんね。
このような状態をダブルバインドと言います。
これは2つの矛盾したメッセージを伝えることによって、相手に心理的なストレスを与えたり混乱させたりすることを言います。
部下にこのような状態を無意識に与え続けてしまうと
混乱や理不尽さに耐えられずパフォーマンス低下や最悪の場合、早期離職に繋がりかねません。
「おいおい甘えたこと言わないでくれ。仕事は矛盾や理不尽の連続だよ・・・!」
なんていう上司の方々の叫びが聞こえてきそうです(´Д`)
上司側が出来る対策を考えてみましょう。
発言に矛盾がないか気をつける
メッセージをポジティブにするなど
様々なハウツーがありますが、
根本的な解決策は、言動の目的を伝える(または考えさせる)ことだと思います。
なぜならこれが上司が求める理想の部下の要素である
自分で目的を考え判断する力を身に付け、研ぎ澄まして行くことに繋がるからです。
新人がダブルバインドだと感じる原因を考えてみると、
上司が何を言わんとしているかや意図、目的まで考えるに至って(至れて)いないことが大半ではないでしょうか。
結果、上司の放った言葉にだけ反応(以前はこう言っていたのに、今はああ言っている)してしまい、ずっと理不尽さを感じたままパフォーマンスやモチベーションが低下してしてしまうケースが多いように思います。
絶対正しい答えは用意されていない、
理不尽、矛盾が当たり前なのが社会人のスタンダードです。
その中で組織に貢献する人材育成をするというのは、普段のコミュニケーションがトレーニングの恰好の場になると思います。
ぜひ意識なさってみてください!
人事コンサルタント
金森 秀晃