「頑張っている人を評価してあげたい」
「頑張っている人にはもう少しよい処遇をしてあげたい」
「頑張っていない人とは差を付けたい」
そんな思いから、人事評価制度の構築を検討される方は少なくないのではないでしょうか。
気持ちはよくわかります!
その感性、問題意識も非常に正しいと思います。
ただ!
ここで一つ間違ってはいけないことがあります。
本来人事評価制度というものは、経営計画実現のための手段の一つですから、
頑張っている人、ではなく、経営に貢献している人が評価されなければなりません。
とても極端に言えば、頑張っていても経営に貢献していなければ、
「評価」されてはいけないのです。
こんな風に申し上げると、スペックの高い人だけ評価される成果主義のように誤解されるのですが(笑)
全くそういうことではありません。
むしろその真逆です。
頑張っているか、頑張っていないかという視点ではなく、
組織が求めるそれぞれの段階における役割を果たしているかという視点で評価をしないと、
仕事を覚えるのはゆっくりだけれど懸命に一歩ずつ成長する人材が
さぼることを覚えた仕事は早いが経営上マイナスになるような動きをする人に
迫害されたりする現象が起きやすいのです。
(遅い、役立たず!というな迫害パターンですね)
これは、人が育たない環境を助長することになるので最も避けるべき問題です。
一方で、しっかりとレベル別に役割や職務を指定し、
それぞれのステージごとに期待することを明確にしてあげれば
仕事を覚えるのがゆっくりな人が迫害されることはなくなります。
「彼女はまだ一つ下のステージにいるのだから、見守るのがあなたの役割だ」
という大義名分が成り立つからです。
しっかりとその迫害は御門違いだと示すことができるのです。
よい文化を作るための仕組みや仕掛けは世の中にたくさんありますが、
重要なのは、その仕組みは何のためにあるものか?という基本を外さないことです。
ここでは、「人事評価制度は経営計画実現のための手段である」という大原則のもと、
感情的に頑張っている人を評価するためということではなく、
組織の経営に貢献する人を評価するという当たり前の事実に忠実な制度を作る
ということが重要だということですね!
それが結局は「頑張っている人」を評価することにも繋がります。
これから制度を作ったり、見直しを検討されている方の参考になれば幸いです♪
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人事コンサルタント
金森秀晃