最近の若手社員は、自分の意見をなかなか言わない、というか意見がないように見えてしまう。
いろいろと質問しているのに、なんだか反応が薄いし、返答のテンポが遅い。
弊社のコンサルタントが担当の方からよく伺うお悩みのひとつです。
意見を求める側のちょっとした工夫で、
若手スタッフが、水を得た魚のように意見を言ってくれるようになるテクニックを事例を通してご紹介したいと思います!
ある医療法人様で、ユニフォームを新調しようと候補をいろいろと見ていたときのことです。
A、B、Cの3候補まで絞り、若手スタッフの意見も聞いてみよう、と近くにいたスタッフに、「この3つのうち、どれがいいと思う?」と何気なく質問したそうです。
その若手スタッフは、3つの候補資料を見たまま、3分ほどフリーズしてしまった(恐らく考えてるんだと思いますが)のだそう。
すぐに「私はAがいいと思います」など即答されると思っていた上司の方は、
(え?、そんなに難しい質問したかな・・・)
と内心戸惑いを隠せなかったそうなのですが、
もしかしたら、違うことが引っかかっているのかも、
と質問の仕方をいろいろと変えてみたのだそうです。
・答えることのハードルを下げて、安心感をつくる
例えば「みんなに聴いてるんだけど」
「参考までに聞きたいんだけど」という感じで、自分の意見が判断にどのくらい寄与するかを示して、気軽に答えられる状態をつくる。
・「~だとしたら」と考える状況を示す
先述した事例だとしたら、「男女兼用にするなら」などどういう状況かをイメージさせて、答えを出しやすくする。
この二つをやってみたところ、
若手スタッフはホッとした様子で、「~だったとしたらAが一番適してると思います。理由は~~」とスラスラと意見を話してくれたそうです。
その上司の方曰く、
「患者さんでもそうなんですが、自分には思ってもないようなことで考え込んだり、心配してしまう方は少なくないので・・・
職業病かもしれませんが笑
部下にも咄嗟に出たのかもしれませんね」
と仰っていました。
質問を変える。
上司の方にとって当たり前のようになさったことかもしれませんが、
”まずは自らが変わることで、相手や状況も変化することができる。”
という信念のようなものを垣間見させていただき、勇気をいただきました。
みなさんもぜひ、質問テクニックを活用なさってみてください!
人事コンサルタント
金森 秀晃