新型コロナウイルスが猛威を奮う中、
アルコール消毒、手洗い・うがいの徹底はもちろんのこと、
人との接触や三密回避のための、
テレワーク推奨、オンライン飲み会、オンライン商談など、
IT機器を使う場面も非常に増えてきました。
皆さん、人命をも奪いかねない、目に見えない敵との戦いですから、
いくら徹底しても足りないというくらいの対策を取られていると思います。
ところが…一方で、
ネットワーク上のウイルス対策は案外疎かになさっている方が多い印象です。
皆さんも一度は聞いたことがあるでしょう、
2017年にパンデミック級の被害をもたらした「ランサムウェア」、
WannaCry などは記憶に新しいマルウェアですね。
ちなみに、ランサムとは、身代金のことで、人質をデータとして、感染した端末のデータを暗号化し、
攻撃者以外が解読出来ない状況を作り出してお金を要求するタイプのマルウェアです。
(端末の替えはいくらでもききますが、データの替えはないので
データをみられなくなるというのは本当に死活問題といえます。)
医療機関が、この類の攻撃にさらされると、
攻撃を受けた病院では患者の情報にアクセスできなくなり、
手術を中止したり、診察の予約をキャンセルせざるをえない他、
救急搬送されてきた患者を受け入れられないなどのトラブルが起こることは容易に想像できますね。
(実際、そうした医療機関が出たことも事実です)
そのため、医療機関においては、様々なセキュリティ対策が取られていることと思います。
一方で、セキュリティをガチガチにしすぎてもデータ共有などができず
不便になってしまうというネックもあり、
そこが医療IT化の大きな障害になっていることも間違いありません。
ガチガチにやりすぎても不便だしお金もかかる、
やらないと患者の命を守れない…となると非常に厄介な問題であることは間違いありません。
なんだか本当に、実際ウイルス(コロナウイルスなど)に似ていますね…
命を守るためといって家に籠もって外から入ってくるものをすべて排除してというのも成り立たない、
実際働かければ生きていけない、でも、ウイルスに侵食されないように闘わなければならない。
(もちろんステイホームも一定期間必要なことは重々承知していますよ!)
でも、これだけ似ているからこそ、実際のウイルスと
コンピュータウイルスの対策に関しての考え方もよーく似ているのです。
次々に現れる新しいカタチのウイルスを予測し、感染経路をよく学び、
ウイルスにかかりにくい、攻撃されにくく、機動的な形を追求して、
リスクを計算して着実に対策を立てるしかありません。
コロナウイルスを機に、一気にIT化が進みつつある今だからこそ、
守り一辺倒の対策から(怖いから外に出ないetc)、
攻めの対策(外に出ながらもウイルスから自分を守るetc)
を一度しっかり考えてみませんか?
コンサルタント
金森秀晃