先日スタッフと談笑していたときのことです。
それぞれの前職での印象深い話になったことがありました。
医療従事者だったあるスタッフが、
こんな話をしていました。
医療期間で働いていると、時間帯やお盆やお正月という季節はほとんど関係がなくなります。
スタッフは当時、人員の不足を補うために自らもプレイングマネージャーとして
現場の業務に従事しながら、会議や管理業務もこなすという毎日を送っていたそうです。
さらにその時期は病院の建て替え計画で、業者との打ち合わせや付随する会議が重なったこともあり、食事をする暇もなく、朝から晩まで仕事をすることも少なくありませんでした。
身体と心は繋がっていると言われることがありますが、
実際身体が疲れてくると、「ああ、これはいつまで続くんだろうか･･･」と
一人で漠然と考えるようになり、
いつの間にか自分のことばかり考えてしまっている自分が嫌になったり、
仕事がとにかく楽しくない時期だったそうです。
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ある日の日勤帯での勤務でのこと。
久しぶりに一息つけそうな時間ができたので、職員食堂に備え付けてある自販機に飲み物を買いに行きました。
食堂では会議でよく話す、別の科の科長が一人で缶コーヒーを飲んでいました。
「お疲れさまです。珍しいですね、こんな時間帯に休憩なんて。」
と声をかけると
「おう、最近いろいろ立て込んでてさー。やっと休憩だよ。」と目尻を下げて笑って答えました。
「そうですよね･･･」と言う言葉に続いて
「この状態、いつまで続くだろって最近考えるんですよ、仕事が楽しくないんです。」
と口から出てしまったそうです。
スタッフは、（しまった･･･！別の科のしかも科長になんてことを行ってしまったんだろう）と内心焦り、その場から立ち去ろうとしました。
するとその科長はこういったのだそうです。
「○○さん、仕事は楽しくない、って思うとますます楽しくなくなるよ」と。
スタッフが返す言葉を探していると、
「自分は今の仕事に就く前に、営業をやっていて正直嫌なお客さんもたくさんいたんだ。そのときは楽しくないって思ってたけど、今思えば充実してたって思うんだよね。
楽しくない時ほど、仕事の良い部分に目を向けておかないとダメだ。中途半端にやると、自分みたいにもっとやっておけば良かったと後悔すると思うよ。」
その言葉を聞いて、スタッフは心を見透かされたような気持ちになったそうです。
知らず知らずのうちに仕事の嫌な部分を探すようになっていたから。
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数年後、退職してZACに入社しましたが、いま思えば当時の経験は自分のキャリア形成にとって、とても貴重な経験になったそうです。
「仕事のいいところを見つけられなかったら、どこに自分の身をおいても同じだと思うので。
必要なのは、悪いところや足りないところを探そうとする、自分との戦いだけなのかもしれませんね。」
そうスタッフは笑って語っていました。
2019年度もまもなく年度末。
人生の岐路に立っている方の一助になりましたら幸いです^^
人事コンサルタント
金森 秀晃
