禅の言葉で、脚下照顧(きゃっかしょうこ)というのを耳にしたことはありますか?
近年は、企業の育成研修や小学校の道徳の授業にも使われることがあります。
文字通り、自分の足元を照らして、顧みよという意味です。
この言葉を、現代風にわかりやすくかみ砕いた詩があります。
長野県の円福寺の住職、藤本幸邦師が書いた、「はきものをそろえる」という詩です。
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はきものをそろえると 心もそろう
心がそろうと はきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときにも心がみだれない
だれかがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと
世界中の人の心もそろうでしょう
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履物をそろえるたびに、
心をそこに集中し、次の取り掛かりに準備をする、
自分の在り方を振り返ることができるように思います。
何かを成し遂げるなら、
自分が浮ついていては厳しいものがあります。
履物の脱ぎ履きのような
毎日の当たり前の行動からも
自分の在り方を顧みて、いついかなる時も
機が廻ったらすぐに動けるような準備をしておくことこそ、究極の準備のように思います。
人事コンサルタント
金森 秀晃