みなさんは、「やりがい搾取」という言葉を知っていますか?
「やりがい搾取」とは、
経営者が金銭による報酬の代わりに労働者に
「やりがい」を強く意識させることにより、
その労働力を不当に安く利用する行為をいう。
もちろん、法を犯してはいけませんし、
脅したり不当な手を使って労働力を搾取するのは許されませんが、
「やりがい」のある仕事を創出するということも案外難しいものだったりします。
単なる作業でもそこにやりがいをもたらすには、
徹底した動機付け、社員が仕事をしていて幸せを感じるような理念の浸透など、
社員に対して、惜しみない手間をかける必要があるでしょう。
関わっていることを誇りに思ってもらえたり、
売上を追求しても心が痛まないほどの商材を開発するには
それ相応の産みの苦しみがあるでしょう。
それを、給与が低い、他よりも条件がよくないというだけで、
一緒くたに「やりがい搾取」企業としてよいのでしょうか?
(安月給で人を使い捨てにしてやろうという発想の企業はもちろんダメですよ)
ただ、身体や心を壊すようでは、元も子もありませんが、
安月給でも協力したい、自分もその夢に加わりたいと熱狂する人の気持ちを
一つのものさしで否定することもないのではないでしょうか?
ブラック企業かどうかは、決めるのは、経営者に
「その人間を活かそう、育てよう」という気持ちがあるかどうか?
なのではないかと思います。
メディアの単語に安易に踊らされることなく、
本物を見極める基準と心動かされる感性を育てて行くことが、
この情報社会に、最も重要なサバイバル能力と言えるのかもしれませんね(^^)
人事コンサルタント
金森秀晃