ここまで、働き方改革が叫ばれる中、
有給消化率や新たな休暇制度、契約形態の調整・改革、
人員配置の見直し等々、様々な改革が行われていることと思います。
・人がいないから、一人ひとりと向き合える介護ができない
・休みが取りにくいから、人が辞めてしまう
・給与が低いから、人が定着しない
・人が少なくて、研修に人を出せないから教育できない
などなど、医療・介護業界を取り巻く環境は厳しいものばかりです。
そんな中で、よく聞かれるのは
人が採用できればすべて解決される
という「神話」です。
(←あえて神話と書かせて頂きます)
しかし、今後、少子高齢化が進む中、「人手が潤沢に余るほどいる」という状況はどう考えても作りにくいと思います。
そうなると、いくら条件を整えても、一時的に人が採れても、
少しでも忙しくなれば、不満が蔓延し、
収拾が付かなくなってしまう可能性が高いのではないでしょうか。
一方で、人手が潤沢にいなくても、給与がそこまで高くなくても、
お互いに必要な時に休みが取れるように気遣い合い、
教育や研修の機会を創出し、使命感に燃えて生き生きと働いている組織もあります。
その差はどこにあるかといえば
「今ある困難を材料として、チームに使命感をもたらすマネジメント能力」
にあるのではないでしょうか。
「今、確かに人員が十分であるとは言えないし、休みも取りにくくて申し訳ない。
しかし、この人員で十分なケアができるようになったら、
人が増えたときにより深く、より丁寧なケアができるようになるし
休みも取りやすくなることは間違いない。
いつかこの組織が日本一のケアをしてくれる介護施設だという評判になったとき、
少数精鋭でケアの仕組みを構築したことが転機になった、
すべてはここから始まったと語り継がれるようになろうよ!」
と言ってくれるリーダーがいたら、
環境は全く変わらなくても、毎日がワクワクの連続になりそうな気がしませんか?
ここから一つ言えることは、
すべては「管理者のマネジメント次第」ということだと思います。
ビジョンを語り、勇気づける
同時進行で本当に体制を整えていく
管理者にこのスキルがないと、どんなに頑張っても頑張っても、
人が入っても、入らなくても、職員が疲弊していくことは免れません。
働き方改革の推進の影に隠れがちな問題ではありますが、
制度改革と併せて管理者の教育についても見直してみてもよいかもしれません♪
人事コンサルタント
金森秀晃