上司は立場上、さまざまな「権限」をもっています。
しかし、その権限が「権力」に変化してしまうと、
伝わるべき情報が流れず、人間関係や仕事に支障が生じます。
支障というのは
この仕事は、自分の仕事だ!
という当事者意識を持った人が
減ってしまい、リスクマネジメントができなくなることです。
私も含めて、完璧な人間はいないと思います。
(その不完全さがその方の魅力だと思います^^)
上司から部下に、『ちょっとでも気づいたことがあったらなんでも言ってね』と進んで言っておかないと、部下は『上司の下す判断は完璧に違いない』
と過信してしまうかもしれません。
むしろ『○○課長、こうではありませんか?』
と疑問を投げかけてもらうほうが、
上司だけが仕事を管理するよりも
仕事の当事者が増えることになり、
確実に成果が出せる組織になっていくように思います。
(吉原精工さんの事例は顕著に表れていたのではないでしょうか)
組織というのは、放っておくとトップダウンになるのが常です。
上層部が組織を管理するうえで都合がよいから、
と思われがちです。
しかし実は部下の側も、「これをやれ」と言われるほうが、
自分で考えて行動しなくてよく、責任もないのでラクだ、
と考えられがちなのも理由のひとつとされています。
しかし、組織にとっての至上命題である
「ニーズに応えて結果を出すこと」
を考えたときに、これはとても危険な状態になります。
部下からの情報が上がってこないと、
間違った判断をしてしまう可能性があるからです。
(もちろん立場にかかわらず何を言ってもいい、ということではなく、
部下から上司への単なるわがままを通すというのだとマズイです)
上司からから部下はもちろんのこと、
部下から上司にも臆することなく、
”健全な自己主張”をしていきたいですね(^^)
人事コンサルタント
金森 秀晃
例えば、それをどんな風にやればいいのかわからないという方にはアサーティブ・コミュニケ―ションの技術がお役に立てるかもしれません。