ワークライフバランス、女性の活躍が叫ばれる昨今ですが、
果たして本当に女性が生き生きと活躍できる世の中は作られているのでしょうか?
今のところ、私にはただ、女性に無理を強いている世の中のような気がしてなりません。
・男女平等、男と同じように、闘え
・男性と同じように同じ土俵で勝負せよ
・妻として夫を支えよ
・女なんだから妻として家事をせよ
・母親になれ、子どもを作れ
・母親として子どもに愛情を注げ
・預ける場所と時間は無いけど仕事を頑張れ
・でも女性磨きを忘れるな
・親を介護せよ
・旦那さんの親も介護せよ
・旦那さんの給料だけでは厳しいので仕事もせよ
・年金がもらえるかもわからないので家計をやりくりせよ
・男も大変なのだから家では癒やしてあげよ
理解ある男性や会社のもとでは必ずしもそうでないかもしれませんし、
社会にでている以上は男も女も関係ないというのは確かですが、
今の社会は、女性にあまりに多くの責任と役割を強いているような気がしています。
元々日本社会で求められていた“女性”への役割に
元々“男性”が果たすべきだった役割が追加され、
男女平等、女性“活躍”という一見女性のためによさそうな言葉でカムフラージュされている、
そんな風に見えてしまうのは私だけでしょうか。
しかし、私は有能な女性が、女性だからという理由だけで
家庭に入るだけというのはもったいないということも承知しています。
私は病気で亡くなった母親がきっかけで今の仕事に携わらせて頂いておりますが、
(病気の方やその家族にとって医療従事者の方のお言葉は、
何にも代えがたい希望にもなるし、絶望にもなりうるということで
医療業界のコミュニケーションのあり方を変える仕事がしたいと思いました)
母親の生きがいは、今思えば、私と弟だけでした。
デキのわるい息子でしたが、息子たちだけが優秀な彼女の生きがいだったのです。
寿退社が当たり前の世の中でしたので、そのような形になったのだと思うのですが、
あれほど強く、愛情深く、聡明な母親が社会に出て仕事を続けていたら、どれほどの価値を生み出したかと思うと、もったいないと感じることもあり、僕たち息子以外にも多くの生きがいをもって人生を楽しんで欲しかった、母親にもっと色々なことを経験してもらいたかったという気持ちもあります。
その時は、社会が許さなかったことで母親が経験できなかったことを、今の社会でなら実現することができます。
だからこそ、社員や可能性に溢れた女性達に経験してもらうことができたらというのが私の願いです。
もちろん押しつけになってはいけませんが、
女性が望むなら、決して無理をさせることなく、そうした機会を与えることができる会社にしたいと思うのです。
そのために私ができることは何か?
真のワークライフバランス
をもたらす技術と風土を会社の文化にするということです。
それは、女性だけが闘うものではなく、男も女も協力して作り上げる一大プロジェクトです。
ワークライフバランスとは、時間を半分にして、効果を半分にしていては成立しません。
(それは一時的にはいいのかもしれませんが、将来お金を稼げない若者を量産してしまう考えです)
結局は、時間を半分にして、成果を2倍にするための技術を身につけさせるのが
真のワークライフバランスをもたらそうとする人間のあり方です。
まやかしではない、ただ女性に無理を強いるのではない環境作り、風土作り。
(社内保育施設、子どもとの時間作りのための休暇制度等も計画しています)
そのための技術伝導。
日本全体にはいきなり難しくとも、まずは小さく自分の会社から。
ZACから、日本のワークライフバランスのスタンダードを変える。
女性社員も結婚している男性社員も、子育て中の社員も増加中の今、
そんな意気込みで、社員全員の“オヤジ”として(僕もそんな年になりました。笑)、
毎日、頑張って参りたいと思います!
人事コンサルタント
金森秀晃