私は今でも、年に200回以上の研修を直接担当させて頂いているのですが、
1日の中で2回研修を行うこともございます。
先日、たった1日で、両極極端のリーダーにお会いする機会があったので
その時、感じたことをブログにしてみようと思います。
いやぁそれにしても濃い1日になりました。笑
▶午前
そのリーダーとの出会いは、全体向けのコミュニケーション研修。
“いやぁなんだかこの病院の方々はみんな気持ちいい方ばかりだなぁ”
と思いながら研修を始めさせていただいたところ、
なんと!気付いたら理事長自らメモを必死にとって受講なさっていたのです。
研修後には、自らご挨拶にいらして頂いたりと、とにかく、腰が低い。
私のような若造にも
“先生、とても素晴らしい講演でした。私にはこのスロー思考が足りないのですね。
このファスト思考の癖とやらを知るためにはどんなことをするとよいのでしょう?”と敬語で、
しかも質問までしてくださいました。
聞けば、職員からの信頼も篤く、外来でも人気の先生だそうで、完全にうなずける話です。
「いやぁ、なんてカッコイイ方なんだ、僕もそうありたい!こんな風に年を重ねたい」と思うと同時に、
もっともっとよい研修を!とさらに意識も高まります。この方のために!という思いに自然とさせられてしまいました。
(これぞ、リーダーシップのお手本だなとも感じました!)
▶午後
一方で、午後はこんなリーダーに出会いました。
研修前にご挨拶をさせていただいたところ、
「もう僕はそういうのわかってるけど、彼らは全然出来ないからしっかり頼みますよ」とおっしゃり、
受講者の方が真剣になればなるほど、研修中にわざと受講者の方に話しかけたり(ワーク中ではなく講師が真剣に話している時に、です)、
あえて講師のことを“軽んじる”パフォーマンスをなさったりします。
(だったらそこにいらっしゃらない方がよいのにと思うほどに・・・)
私に対してどうこうということに、とやかくいうつもりは毛頭ないのですが、
そういうパフォーマンスは、返って部下からの尊敬や求心力を下げるのではないかと思ってしまうのです。
(誤解を恐れずにいうのであれば、部下からしたら、ちょっと“ださい”なと思ってしまうと思うのです)
聞けば、その理事長は、スタッフから「患者さんや僕たちのことを本音ではバカだと思っていると思う」と言われていました。
これでは、スタッフのパフォーマンスは高まらないのではないかもしれませんね・・・
直接言わずとも、言葉の端々から伝わってしまうのでしょう。
とにもかくにも、
目下(年下)の人間の話を“聴く姿勢”や接し方そのものに、その方の懐の深さが現れる
実るほど、頭を垂れる稲穂かな、はリアルだったのだ、と感じた1日でした。
僕も実ってもいませんが、頭を垂れて、日々精進したいと思います!
人事コンサルタント
金森秀晃