2026年度診療報酬改定で、
看護職員の配置基準が一部柔軟化される方針が示されました。
「人手不足対策」と説明されていますが
これはまさに
「少人数で回る病院」と「人がいないと崩れる病院」の二極化が始まる、
そして後者は潰れてもいいと国が考えている、
ということを示していると思います。
看護職員の配置基準を緩和するということは
厚労省はすでに、
“十分な看護師がいる前提の制度”が
現実に合わなくなったと判断していることだと考えられますから、
“十分な安全性”よりも
現実的な“経営”に舵を切ったということです。
ニュアンスとしては
「このくらいの人員体制で安全に運営してください」から、
「一定の基準はクリアしつつ、なんとかまわしてください」
になったというイメージでしょうか。
そういう意味で、今後絶対的に必要になるのは
「コスト・プロフィット発想」です。
(コストパフォーマンスではありません!)
コスパ発想だと「人手が足りないから業務効率化だ!」となりそうなところなのですが、
業務効率化だけ推し進めても現場は疲弊するだけだったりします。
なぜなら、「今の仕事をより早く、より多く」というように現状の
延長線上で「少ない人数でもっと頑張る」というような発想になりがちだからです。
正直、今でさえかつかつで一生懸命頑張っているのに
人手不足なので効率化せよ!とお達しだけきても
現場はそれどころではないというのが本音でしょう。
だからこそ必要なのが 「コスト・プロフィット」の発想 です。
出すべきプロフィット(効果)とそのために使うコスト(手段)について考えるということなのですが・・・
・人数が減っても絶対に押さえなければならないポイントは何か?
というプロフィットについてきちんと設定し、
・仮に半分の人数で、そのプロフィットを出すとしたらどうすればよいか?
と考えるということです。
ちなみにこれは、実際に半分の人数でやるということではなくて、少し極端な発想をしておくと
「じゃあこれはロボットに」、「これは看護師ではなくコンシェルジュ部門を作ってそこに担ってもらおう」、
「そもそもそうなる前に気づくにはどうしたらいいだろう」、「これは外注してしまうのはどうか?」
などなど様々なコストのかけ方のアイディアがわいてくることから、このように考えることをお勧めしています。
その議論の過程で「あれ?そもそもこの業務いる?」
「そもそも人手不足なのに、そこまでのクオリティはいらなかったのでは?」
というような業務効率化も話題も自然と出てくるので、
業務効率化は勝手に進んでいきます。
配置基準の緩和は国が指針を示している部分ですから、
遅かれ早かれ全国の医療機関で
「いかにして少ない人材で患者の命を守るか?」
というような話になってくると思います。
抜き差しならない状態になる前に、ぜひ参考になさってみてください。
人事コンサルタント
金森秀晃
