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20年以上人材育成を見てわかった「手放すと後悔する上司」

20年以上人材育成を見てわかった「手放すと後悔する上司」

・自分の考え・正義を受け入れてくれない上司
・無駄と思えること、効率の悪いことをやれと言ってくる上司
・圧がある上司

こういった上司は、昨今の若者に敬遠される上司と言えるのではないでしょうか。

確かに「部下の意見を全く聞かず、意味もなく非効率を貫き、威圧するだけの上司」であれば、ちょっとというかかなり嫌ですよね(笑)

ですが、世の中には「ガワ」はそういった上司と同じように見えても、
実は自分が成長するためにものすごく有益な上司もいるということを
若者には知っておいて欲しいなと思っています。

例えば…
・部下の意見は聴くけれど、部下が成長する確率が下がると思ったら断固正しいと思う方を貫く上司。
・一見無駄と思えるけれども、効果が絶大だと知っているからこそ、それを部下にやらせようと思っている上司。
・自分が好かれようが嫌われようが関係なく、自分をリソースにして部下に気づきを与えるために「圧」も使う上司。
(もちろん圧とはいえ、暴力などはなしです)

若い方ほど感受性が豊かなので、肌感覚ではなんとなくノープラン上司との違いを感じることが多いと思うのですが、
こういった上司がいたら絶対に手放さない方がよいと思います。
(このご時世の絶滅危惧種だからです。笑)

”上司”というわけではありませんが、そうしたイメージの代表格の方をここでご紹介したいと思います。

それは、シアトルマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターであるイチローさんです。

例えばイチローさんはライブ配信で、教員や野球の審判の立場が弱くなっている現状に警鐘を鳴らしていらっしゃいました。

昨今、審判はリクエスト制度やSNSでの「誤審」指摘により威厳が低下しており、
判定後に選手がベースに残る行為なども問題視なさっていて、
「あれは一発退場でいい」「これでは審判になりたい人がいなくなる」と危機感を示されていました。

審判員の技量の差やビデオ判定の価値は認めつつも、
客観的かつ長期的な視点で野球界、野球人としてのあり方、人材育成を考えていらっしゃると感じ、
本当にさすがだなと思いました。

正直、今これを堂々と言える人が世の中にどれだけいるかと思うと、なかなか難しいでしょう。

自分の得にもならず(耳障りのいいこと言っていてもイチローさんは余裕で生活できますからね)、
ともすると「口うるさい親父」の意見になりかねないところをあえて言ってくださっていることに、
指導者として勇気づけられる思いです。

野球愛、後進へ育成への責任感、こういった理念のようなものが
イチローさんを奮い立たせているのではないかと勝手ながら感じております。

私にはイチローさんほどのブランドも実力もありませんが、
ビジネスの領域においてはこれだけは確実に抑えるべきとわかっているものもありますので、
私も「口うるさい親父」として頑張っていきたいと思います。
(若者よ、嫌いにならないでね。笑)

人事コンサルタント
金森秀晃

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