「この上司とは合わない」
「この会社では自分は成長できない」
「ここにいても時間の無駄だ」
そう言って、早々に見切りをつける若手が
ますます増えてきていると聞きます。
石の上にも三年とまではいかなくてもよいのですが、
確かに他世代からすると、
ちょっと見切りつけるのが早すぎやしませんか?
と思うことは感覚的に多いことでしょう。
一方で、比較的見切りの早い世代が
管理者層・指導者層になってきている現状もあります。
これは新人層にとっては
かなり大きな機会損失を生む要素になってきています。
一昔前であれば、新人側の見切りが多少早くても
辛抱強く向き合ってくれる上司がいたため
徐々に新人側も簡単に見切らずに創意工夫するプロセスを獲得し、
成長を遂げることもできていました。
しかし、今は少々過剰とも思えるハラスメント対策の時代でもありますし、
そもそも業務遂行能力は高いが見切りが早い方などが
指導者層にも世代的に増えてきているので、
早々に「この子はダメだ」「うちの仕事に向いてない」「教えても無駄」
という話になったりします。
今や会社員総見切り世代になりつつあると言っても過言ではありません。
今までは新人が見切る側でしたが、
今や簡単に見切られる側になりつつあるということです。
そうなると、業務における戦闘能力の低い新人は
何もないまま転職を余儀なくされるわけですから、
自分が選んでいるように見えて、どんどん選ばれなくなっていきます。
若さのアドバンテージがなくなったら相当危機的な状況に陥るでしょう。
恐ろしい事態です。
では、この“見切りスパイラル時代”において、
損をせず、選ばれ続ける人になるにはどうすればよいか。
「見切られる前に、とりあえず
自分を“成長株”であることを示しておくこと」
自ら変わろうとする姿勢を見せる、と言い換えてもいいかも知れません。
たとえ現時点で能力が低くて要領が悪くても
「この子は言えば動く」「工夫しようとしている」
「素直に修正してくる」と思わせられる人は、
どんな上司であってもそう簡単に見切られません。
見切り最速時代に生き残るには、
自分の中に「変わる余地」を周囲に感じさせること。
そしてそれを1mmでも行動で証明し続けること。
これこそが、選択肢を失わず、
「選ばれ続ける人」が必ず持っている力です。
見切るなら、色々なものを獲得してから見切りましょう!
見切るのはいつでもできますから、
それからでも決して遅くありません。
ぜひ未来の自分が損をしない選択をしていってくださいね!
人事コンサルタント
金森秀晃
