「当事者意識を持てと言われるんですが、
正直当事者でもないので、
”当事者意識”を持てなくて困っています」
これは若手の社会人の方から頂いた質問です。
よくよく聞いてみると、
ある時会社で後輩の新人がメールの誤送信事故を起こしてしまったということで
(A社に送る予定のものを間違えてB社に送ってしまうミス)
新人は初めてのミスで動揺しており、上司もその対応に追われていたそうです。
その時、このご相談をいただいた方は
とりあえず自分は本件には関係ないのと
自分が動いたところで状況は何も変わらないと思い、
自分の仕事に集中していたそうです。
ですが上司から突然
「なに自分は関係ないみたいな顔してるんだ、当事者意識を持て!」
と叱られたとのこと。
ですが、その方からすると、
「関係ないみたいな顔」というか「関係ない」わけで、
何に怒られているのか全く理解ができなかったというお話でした(笑)
確かに戸惑われたかもしれませんね。
ちなみに、別にその方は新人さんの教育係というわけでもなく、
同じチームの後輩というだけとのことでした。
皆さんは、どう思われますか。
「当事者意識を持て」と言った、その上司の真意は聞いてみないとわかりませんが、
これが ”当事者意識力” を高める最高の機会であることは間違いない!と思います。
確かに関係がないと言えばないのかもしれませんが、
関係ないと思うのも自由、後輩が誤送信を起こさないように監督してあげるべきだったと思うのも自由、
もしくは今回の誤送信を自分事と捉えて全員がミスを起こさない仕組みにしようと考えるのも自由。
全部自由ですが、明らかに「関係ないと思わない人」の方が自分の経験値が格段にあがることは想像に難くありません。
もちろん元々関係ないのに「お前のせいだ」と言われたり、
責任をなすりつけられるようなことがあれば、
そこは一定の「関係ない」という抗弁が必要なときもあるかもしれませんが、
そういうわけでもなければ、全部自分事と捉えておいたほうが実は実入りが大きいのです。
自分と関係のないことを自分事にすることは
一見、なんだか損をしたような感覚に陥ってしまうかもしれませんが、
実は自分が一番得する考え方といえるでしょう。
当事者意識を持て!!!なんて言われると、説教臭いと思われるかもしれませんが(笑)
当事者意識は持ったもん勝ち。
当事者意識を持たないのも自由ですが、
持ったほうが獲得できるものが大きいゲームのようなものなので
ぜひ騙されたと思って、どんなことにも積極的に「首を突っ込んで」みてください!
人事コンサルタント
金森秀晃