みなさんは、「しがみつく」ときいてどんな印象をもたれますか。
あまりよいイメージではない方のほうが多いのではないでしょうか。
ですが、しがみつくということは必ずしもダサいことではない、
むしろかっこいいこともあるということを共有したくブログを書いてみました。
この「しがみつく美徳」を体現してくれているのは
「カズ」ことサッカー選手の三浦知良選手だと思っています。
三浦選手の日経新聞の連載コラム
『サッカー人として』が好きで楽しみにしているのですが、
そこで、私が強烈に惹かれる一節がありました。
それはずっと現役で居続けることに対し、
眉をひそめる方がいることも踏まえてのコメントでした。
「そりゃあ、しがみつきもしますよ。
これほど素晴らしさを味わえるのだから。
懸命にしがみつくだけの価値がありますよ。」
たしかに世の中には
「最盛期でもない人がいつまでも現役に居続けるのはみっともない」
「しがみつくなんてプライドがないのか」
そんなふうに思う方もいるのかもしれません。
潔く退いて、別の場で活躍する方もいるでしょうが
その人が素晴らしくて、カズさんが素晴らしくないとは思えません。
(ちなみに、誤解のないように…
退いた方が逃げたとも思いませんし、素晴らしくないとも思いません)
大切なのは、
「何を何のためにしがみつくか」
もしくは
「何を何のために捨てるか(やめるか)」
だと思います。
周りからどんなにださい、みっともないと思われようとも、
その先に成し遂げたいことや獲得したいものがあるなら、
必死でしがみつくことは決してださいことではなく
むしろとてもかっこいいことです。
もちろん、既得権益を守るため、過去の栄光や自分のプライドを守るために、
可能性のある人たちを廃してしがみつくというのは
かっこいいとはいいがたいところですが、
そういう類のものでなければ、つまらないプライドも過去の栄光も気にせず
必死にしがみつくなんてあまりにもかっこいいと思います。
例えばですが、家族のために会社にしがみつく人生、
誰がなんというとめちゃくちゃかっこいいですよ。
必死でしがみついて、必死に生きる人間はかっこいい。
そういう人がかっこいいと思われる世の中を作っていきたいですね。
人事コンサルタント
金森秀晃