新人が現場に配属されて少しずつ慣れてくるこの季節。
弊社ではOJTトレーナー研修などのご依頼が増えてくるタイミングでもあります。
現場のOJTトレーナーからは…
・教えても新人が理解していない
・理解している風なのだけどやらない(やれない?)
・言われたことしかやらない(応用がきかない)
一方で採用担当の方々からは…
・新人が使えないと現場からクレームが来る
・もう少し我慢して育ててほしい
こんな声がよくあがってきます。
どちらのお気持ちもよくわかるなぁと思うのですが、
今日はそうしたお悩みを抱える方々に向けて、
「知っているだけで自然と教え方の創意工夫が生まれる」
ソーシャルスキルトレーニングという手法をご紹介したいと思います。
SSTなどの略称で呼ばれるケースもありますが、
認知行動療法と社会学習理論を基盤にした支援方法で、
もともとは社会で人と人とが関わりながら生きていくために欠かせないスキルを身につける訓練のことを指します。
構造化されていて非常にわかりやすく、効果的な手順なので、
新人に仕事を教えたり、新人向けの研修を組み立てたりする際にもとっても便利です。
それでは早速見ていきましょう。
【ソーシャルスキルトレーニング 5ステップ】
1)教示
スキルを身につけることの目的、効果をわかりやすく伝えることを言います。
2)モデリング
お手本を見せたり、悪い例を見せたりして、気づきを与えます。
3)ロールプレイ
実際にやってみる、体験させるプロセスをはさみます。
4)強化(フィードバック)
相手の反応や実際の行動を振り返って、良い点と改善点を伝えます。
5)般化
教えたスキルが指導の場面以外だとどのように活用できるかを考えさせ
応用できるように支援します。
いかがでしょうか?
この5つのステップを知っているだけで、
「何度言ってもダメだと思っていたけれど
教示しかしてなかったから、次はモデリングもやってみよう」
「ロープレとフィードバックが不十分だったかもしれない」
「一般の支援が足りなかったから、言われたことしかできなかったのかも」
などなど、指導に際してまだまだ工夫する余地があるということに
気づくことができると思います。
新人や部下のためということだけでなく、
自分の指導スキルをあげるという意味で捉えて活用すると
より効果的に使える手法かと思いますので、
新人育成などで困っている方はぜひ試してみてくださいね!
人事コンサルタント
金森秀晃