Z世代の方を対象にした調査で明らかになっていることですが、この世代では「責任が重い管理者にはなりたくないけれど、裁量権を持って自分の適性に合わせて働きたい。そしてできれば休みも取りやすく、プライベートも楽しめれば…」という方が非常に多いとのこと。
※SHIBUYA109 lab.調べ
この世代のみならず、そのように考えている方は少なくないと思います。
仕事はあくまでも自分の人生を彩るための手段です。
仕事を使って自分の人生を豊かにしていかねばならないわけですから、
確かに仕事に忙殺されて「やられる」人生なんて嫌ですよね(笑)
でも一方で、
「責任は取りたくないし、仕事で疲弊もしたくない。
自分が望む仕事をこなしてそれなりの給料をもらって好きに生きたい」
というのも、これはこれで案外難易度が高かったりします。
例えばですが、
裁量権を最大限に与えながら責任は取らなくてよいというポジションは
若いうちは多くの企業が用意してくれると思うのですが、
40~50を越えて「裁量権はほしいけれど責任は取りません」という人材は
会社としてはちょっと扱いが難しくなってくるので、
市場価値としてはどうしても下がっていってしまいます。
ということはどこかの時点で、
「責任を取るポジションにいくか…」
「待遇面で諦めるか…」
「残業増やしてプライベート諦めるか…」
なんて未来が見えてきます。
いずれにしても今嫌だなと思っていることからは
なんだかんだ逃げられないかもしれないということです。
だからこそ、1つ皆さんにご提案したいことがあります。
それは「1年でも3ヶ月で1ヶ月でもいいから、
仕事に身も心も捧げて、心ゆくまで恋い焦がれてみよ」ということです(笑)
こんなこというとブラック企業みたいですごく嫌なのですが、
なにも永遠に身も心も仕事に捧げよとかそういうことではないのです。
目的はあくまでも、自分の人生を豊かにするために仕事を手段にすること。
好きなことに囲まれて好きなことをして生きるためには、
早いうちに「環境整備能力」を身につける必要があります。
先ほど例にあげたように「嫌なこと」は
長い目でみると避けられないものだったりするからです。
(仕事で責任を取るのが嫌とはいえ、
嫌でも自分の人生には責任を取らないといけないですからね)
責任を取るのが嫌だと思ったら、仕事を手段にして
いち早く上手な責任のとり方を身に着けておいたほうがいいし、
失敗してダメージを負うのが嫌ならば、これも仕事を手段にして
上手な失敗の仕方を習得するのがよいということですね。
人生(プライベート)が本番だとしたらそこで失敗するより、
仕事で失敗しておいたほうがよっぽどダメージが少ないと思うのです。
仕事で失敗したところでだいたいは会社が責任取ってくれますし(笑)
失敗したところで命の危険が及ぶこともありませんから、
どう考えても失敗するなら仕事で失敗しといたほうがいいですよね。
(医療者の方などで命に関わる仕事をなさっていると
そうもいかないというのは一応補足させてください)
そんなわけで!
「仕事を手段にする」
「仕事で練習して本番(プライベート)に活かす」
という感覚を得るためにも、
期間限定で仕事に恋い焦がれてみることをお勧めしてみました。
とても単純な方法ですが、上手な失敗の仕方や責任のとり方、
仕事への効果的な向き合い方が見えてくると思います。
仕事に人生を制限されないために、仕事に振り回されないために、
やってみて損はないと思うので、ぜひ一度試してみてくださいね!
人事コンサルタント
金森秀晃