管理職向けの研修をしていると
「人としてはいい人なんだけど、優しすぎるんですよね。すぐに私には無理ですと手放したり、周囲から反対意見が少しでもあるとやめてしまうんです。」
という部下に対してのお悩みを伺うことがあります。
管理職の方々からすると、手放してしまうのは”根性がない”ことが最大の要因だと考えているようでした。
確かに、僅差での勝負事や”ここぞ!”という時に踏ん張る時には根性はないよりはあった方がいいのかもしれません。
(管理職の方々がこれまでの経験から培った教訓とも言えるのだと思います。)
ただ、注意すべきなのは”できない理由=根性がないから”ではないということです。
例えば新規顧客の開拓がなかなか上手くいかなかったとしましょう。この場合の本当の理由は、
・物事を進めるために情報が少なすぎる
・行動量が本来必要と思われる量よりも少ない
・推進するのに周りを巻き込めていない
などが考えられます。
それらを解消していけば問題ないのに早々に根性がないことができない理由だと片付けてしまうという感じです。
初めてのことや今まで慣れ親しんだことよりもちょっと難しいことにトライするときは最初から上手くいかないことが多いものですよね。
じゃあ、何が必要なのかというと・・・
明確な理由(動機づけ)です。
行動したくなる理由さえあれば、根性いらずで行動ができるといっても過言ではありません。
先述の例であれば「根性でやり抜け」ではなく、
対象となりうる顧客がどのようなライフスタイルを送っているかをリサーチする
→困っている問題や悩みを把握する、実際に聴きに行ってもいい
→それらを解消できる提案ができ、新規開拓に繋がるという風に行動による効果を踏まえた具体的な行動を示すことが肝要です。
いかがでしょうか?
できなかったことができるようになる
知らなかったことが分かるようになる
という変化を部下に実感させ、さらに行動の原動力をつくり生産性を高めるプロデュースするのが上司の役割の醍醐味だと思います。
ぜひトライなさってみてください!
人事コンサルタント
金森 秀晃