”流行しているものはすぐに廃れてしまいます。
私は流行を作っているのではなく服を作っているのです”
先日逝去した、デザイナーの三宅一生氏の言葉です。
生前、同氏はファッションを軸に幅広い芸術活動に取り組み、その名を世界中に轟かせていました。
2023年にパリコレへの初参加から50周年を迎えようとしていたようです。
こういった情報を私のような素人が見聞きすると
ファッションは芸術のひとつ、というようなイメージが先行してしまい、
どこか別世界の出来事のように感じていました。
ですが三宅氏の功績を知るうちに
彼が作ろうとしているものは”囚われのない機能美”だったのではないかと感じました。
伝統的な文化にインスパイアされながらも実験的な感覚で既存の衣服の可能性を広げる。
中には顧客自身が自分で切ってアレンジできる服もあったそうです。
今でこそサイズインクルーシブやジェンダーフリーといった概念が
一般的になっていますが、三宅氏はそうなる以前からサイズや
ジェンダーといった囚われを超越していたと言えるのかもしれませんね。
服を通して
”自分自身を自由に表現し生きよ”
そんな願いが伝わってくるようです。
実際、三宅氏がどのような思いでデザインと向き合っていたかは計り知れません。
ですが服を通して願いが込められて
いたからこそ、多くの人を魅了してやまなかったのかもしれませんね。
ご冥福をお祈り致します。
人事コンサルタント
金森 秀晃