先月、内閣府から『令和4年版男女共同参画白書』が公開されました。
「20代独身男性の4割がデート経験なし」
「30代は4人に1人が結婚願望なし」
「婚姻は戦後最少」――。
ニュースでご覧になった方も少なくないかと思います。
各種メディアではこのような状況になっている背景として
経済力の低迷(特に男性の)や恋愛や結婚に興味のない人の増加、
ひとり時間の充実などを論点として挙げていました。
もう少し掘り下げて背景を考えてみると、若者たちの根底に
「変なこと言って空気を乱したらどうしよう」
「ズレた提案をして後で自分のせいにされたらどうしよう」という
人から悪く思われる・誤解されるかも等という、強い恐怖心が感じられます。
恐怖心を抱く前提を考えてみると・・・
・他者と違うことは悪い事
・誤解をされたら即関係性が終ってしまう
等があるのかもしれませんね。
仕事においてもこの恐怖心が影響しているのか、若手スタッフに
・会議の場で意見を求められた時に言いよどんでしまう
・ミスをいかにしないかに重きを置いてしまう、生産性が上がらない
等が起こり、手を焼いているというお悩みをよく伺います。
これを解消するには違いや誤解が生じた時に、どんなギャップがあるのか(あったのか)?を
問いかけて本人に考えさせることだと思います。
これによって若手スタッフに違いの中身を知ろうとするプロセス構築をさせること、
また違いや誤解は当たり前に起こるものだという前提に変化させることができます。
結果、意見を述べられるようになったり、自発的な行動がとれるようになると思います。
上司として役割を果たそうとするほど、つい「最近の若者は~~」
と片付けてしまいたくなる時もあるかもしれません。
彼らが育まれた環境を想像してみる”ひと手間”をかけると
仕事に、ひいては自分の人生にも挑める人材の育成が出来そうですね!
人事コンサルタント
金森 秀晃