部下から「これができてないんです」
「できないです」と言われたことはありますか?
もう少し早く言ってもらえたら、もう少しやりようがあるんですけどね・・・
管理職向け研修等でこのようなお声を伺うこともあります。
部下ができないと報告をしないのは、確かに本人の問題もあると思います。
一方でもう少し広いくくりで考えてみると
日本企業の特色も少なからず影響しているかもしれません。
・本人に合っているか合ってないかは別として、とりあえず様々な部署で適性を試される
・組織の都合で人事異動がある
というものです。
上記のような特色があると当然、向いてない仕事が回ってくる可能性は出てくると思います。
ですが、それも含めて組織で働くということだから
ということで「できない」と言いにくい構図になりやすいと考えられます。
では、個人レベルに落とし込んでみるとどうでしょうか?
ここには部下の”役割を果たそうとすることへの勘違い”があるように思います。
・役割(先輩だから、新人だからなど)があるから言ってはならないのではないか?
・ギリギリまで粘って踏ん張るのが役割を果たすということだ
というようなことです。
もちろん、上記のような考え方は責任を果たすためにある程度は必要です。
とはいえ「できない」と開示する事をよくない事だという思い込みは、
逆に部下自身が担いたいと思っている役割を果たせず、悪気なく放棄してしまうことになりかねません。
これでは本人も無自覚のうちに自己効力感がどんどん下がり、パフォーマンスが低下しそうですよね。
日本人は特にできないという事を善悪で解釈してしまいがちです。
部下に役割を果たさせるためには”自分の正しい情報を周りに共有することも役割を果たすことの一貫だ”と
アプローチし続けることが求められると思います。
私達は、自転車に乗れない、料理ができない
などは恥ずかしいと思わずにさらけ出せるのに、
なぜか仕事になると「仕事ができないことが恥ずかしい」となる不思議なところです笑
「できない」の自己開示は自分を正しく認識させ、次のステップを構築させるために不可欠なことだと思います。
ぜひ活用なさってみてください!
人事コンサルタント
金森 秀晃